外国人管理員の受容度が拡大
ただし専有部などへの立ち入りには未だハードルが存在
目次
要旨
- 昨年度の同調査と比較し、外国人管理員への管理業務の委任意向が大幅に高まる
- 外国人管理員とのコミュニケーションは、未だ不安が拭えず
- 「清掃業務」と「サービス取次ぎ」では外国人労働者への委任意向が高い
- 一方、専有部分への立ち入りなどは未だ心理的ハードルが存在
調査概要
分譲マンション購入・売却検討者25万人を有するマンションのセカンドオピニオンサイト「住まいサーフィン」(https://www.sumai-surfin.com/)は、マンション居住者に対し、外国人管理員に対する意識調査を行いました。「住まいサーフィン」は不動産ビッグデータを活用しコンサルティングを行う、スタイルアクト株式会社(東京都中央区・代表取締役:沖有人)が運営しています。
今回の調査では、「外国人管理員への“マンション管理業務”に対する委任意向」、「外国人管理員とのコミュニケーション」、「外国人管理員への“個別業務”に対する委任意向」について聞きました。
- 実施時期
- 2019年7月17日~8月7日(インターネット調査、郵送調査)
- 調査対象者
- 「お住まいの分譲マンションに関する調査」の回答者
- 有効回答数
- 2266
調査結果
分析結果から、共有部の清掃やサービスの取次ぎでは外国人管理人への管理業務の委任意向が高まっていることがわかりました。しかしながら、言語や文化の違いにより、コミュニケーションに不安を感じている人が多く、専有部への立ち入りや相談には、依然として日本人への依頼志向が強く表れました。出生率の低下、人手不足の影響により、政府が外国人労働者の受け入れ拡大を進める中、コンビニエンスストアや飲食店だけではなく、今後はマンションでの暮らしの中にも欠かせない労働者になると予想されます。
外国人管理員への管理業務の委任意向が大幅に高まる
昨年度調査と比較し、外国人管理員への委任意向が高いことが分かりました。これは多くの管理会社が研修や試験等の取り組みによって、雇用者の人材教育に力を注いでいるため、外国人管理員になっても業務レベルが維持されるという期待が高まっていると考えられます。
外国人管理員とのコミュニケーションは、未だ不安が拭えず
外国人管理員への業務委任の期待増加と連動せず、外国人管理員とのコミュニケーションでは依然として不安を感じていることが分かりました。
人手不足や高齢化が進み、外国人労働者の受け入れが拡大する中、言語や文化の異なることによるコミュニケーションへの懸念が挙げられました。
「清掃業務」と「サービス取次ぎ」では外国人労働者への委任意向が高い
DI(※)で比較すると、外国人管理員への「共有部の清掃業務」の委任意向が25.7、「サービス取次ぎ」の委任意向では23.3となり、昨年度の同調査と比較し外国人管理員への業務委任意向が高くなりました。「専有部への立ち入り」や「相談業務」に関しては、未だ抵抗を感じるようですが、共有部や受付の業務においては託しやすいことが伺えます。
一方、専有部分への立ち入りなどは未だ心理的ハードルが存在
スタイルアクト株式会社
ITコンサルティング事業部
TEL:03-5537-6333 FAX:03-5537-6334
E-mail:pr@styleact.co.jp
※ユーザーの方は、こちらからお問い合わせください
管理会社満足度調査に関連するコンテンツ
管理会社満足度調査ランキング2019
「住まいサーフィン」会員25万人のうちマンション購入済みの居住者や全国の大規模マンションの理事長様などに対し、管理状況に関する満足度について調査をしました。
2019年 管理会社満足度ランキング上位企業徹底分析
2019年調査で、特に居住者の評価の高かった 上位企業について、詳しく分析してみました。ここでは、各管理会社が入っている新築マンションもご確認いただけます。
AI・ロボットによるマンション管理に関する調査結果
人手不足による人件費高騰が続く中、マンション管理に関する業務は、AI・ロボットに置き換えることが可能なのか?をマンション居住者に問いかけ、実際の声を纏めたところ、居住者が「何を受け入れ、何を望まないか」が明らかになったので公表する。