コロナ禍で清掃、受付業務のAI・ロボット委任意向が大幅増加
「脱ハンコ」も後押しし非接触型への移行が今後進むと予想
目次
要旨
- AI・ロボットへの管理業務の委任意向が年々上昇
- 「一般清掃」や「サービスの取次ぎ」では、初めてDIが60を超える
- 受付業務では全項目でDIが前年比+8ポイント以上の大幅増加
- 今後は「脱ハンコ」も後押しし非接触型への移行が進むと予想
調査概要
分譲マンション購入・売却検討者26万人を有するマンションのセカンドオピニオンサイト「住まいサーフィン」(https://www.sumai-surfin.com/)は、マンション居住者に対し、AI・ロボットに対する意識調査を行いました。「住まいサーフィン」は不動産ビッグデータを活用しコンサルティングを行う、スタイルアクト株式会社(東京都中央区・代表取締役:沖有人)が運営しています。
今回の調査では、「AI・ロボットへの“マンション管理の個別業務”に対する委任意向」について聞きました。本調査は、2018年から実施しており、今回で3年目となります。
- 実施時期
- 2020年6月3日~8月10日(インターネット調査、郵送調査)
- 調査対象者
- 「お住まいの分譲マンションに関する調査」の回答者
- 有効回答数
- 2264
調査結果
分析結果から、昨年度より一層AI・ロボットへの管理業務の委任意向が上昇傾向にあることがわかりました。清掃や受付、報告の項目においては昨年よりも大きくスコアを伸ばし、特に「一般清掃」や「サービスの取次ぎ」では、初めてDI(※)が60を越えました。コロナ禍で意識的に人との接触を減らす生活することで、IoT化への受容度が高まったと考えられます。反対に、理事会運営や日常管理に関する相談の項目においては、昨年よりも人間への依頼志向が表れました。しかしながら、製品普及により、日々の生活での活用方法も増えたことで許容度が広がり、マンションの居住者もAI・ロボットを効率的に活用した管理運営に期待していることが伺えます。「働き方改革」と深刻化する人手不足の影響、「脱ハンコ」による電子承認・決済の加速、また、既に空港や大型オフィスビル、工場では自動掃除ロボットの導入が進んでいることから、マンション管理業務においても今後は非接触型への移行、IoT化が進むと考えられます。
AI・ロボットへの管理業務の委任意向が年々上昇
昨年度調査と比較し、清掃や受付、報告の項目でAI・ロボットへの委任意向が高まったことが分かりました。「相談業務」に関しては、依然として人に解決へ導いてほしいことが伺えますが、製品普及により身の回りのIoT化が進んだこと、そしてコロナ禍で新しい生活様式で非接触を意識することが増えたことで管理業務においても非接触型への期待が高まったと考えられます。
「一般清掃」や「サービスの取次ぎ」では、初めてDIが60を超える
DIで比較すると、AI・ロボットへの「共有部の清掃業務」の委任意向が62.9(前年比+6.5ポイント)、「サービス取次ぎ」の委任意向では68.3(前年比+8.5ポイント)となりました。商業施設のみならず、家庭用自動掃除ロボットや小型の音声認識端末の普及によってAI・ロボットへの親しみが高まり、昨年度の同調査と比較して、よりAI・ロボットへの業務委任意向が高くなりました。
受付業務では全項目でDIが前年比+8ポイント以上の大幅増加
今回、受付業務の「受付」「サービス取次ぎ」「共有設備の受付・清算」の3項目すべてにおいて、前年同調査と比べて+8ポイント以上の大幅増加となりました。コロナ禍で新しい生活様式が身につき、「脱ハンコ」も後押しし、実際に非接触型のサービスやシステムに触れることが増加したため、AI・ロボットへの委任度が明確になってきたと考えられます。
スタイルアクト株式会社
ITコンサルティング事業部
TEL:03-5537-6333 FAX:03-5537-6334
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