細野透の「赤信号・黄信号・青信号」 不定期
細野 透

[第70号]メタバース空間(ネット上の仮想空間)の最新事情

2022年12月01日

野村不動産がマンション販売におけるDXを推進

 野村不動産は2022年11月9日、以下に示す内容のプレスリリースを配信しました。

◆マンション販売におけるDXを推進 

「プラウド・オンラインサロン」に新たにメタバース空間を設置
マンツーマンで話せるルームや、空間内でのセミナーも予定し、新たな顧客接点の創出へ

 このうち「DX」とは、「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略称です。次のような、意味を持つ言葉です。

 「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」。

 コンパクトに表現すると、「精度の高いデータ」と、「最新のデジタル技術」を活用して企業を変革し、「新たな価値創出や競争力向上を可能にすること」です。

 次に「メタバース空間」とは、「インターネット上に存在している仮想的な空間」を意味しています。「メタバース」という言葉は、超越した様子を意味する「メタ」と、宇宙を意味する「ユニバース」を組み合わせた造語です。

 「仮想的な空間」が「現実の空間」とはかけ離れている、つまり超越的である様子を「メタ」で表現。次に、空間を示す表現として「ユニバース(宇宙)」という言葉を使って、メタバースの壮大さを表している点が「画期的」とされています。

 ただし、全体として何だか難しい感じがして、頭の中が「はてなマーク?」で一杯になってきませんか。こんな具合です。「?????????」。

 

「メタバース相談室」で勉強する

 メタバースとは何であるのかを理解するため、改めて「メタバース相談室(URLは以下)」で勉強してみることにしました。 

【 メタバースとは? サービス事例や将来性について解説!】
URL<https://xrcloud.jp/blog/articles/business/660/>

 上記のURLをクリックすると、画面の上部に「メタバースとは? サービス事例や将来性について解説!」というタイトル入りの画像が表示されます。そして画像の下部には、以下のような説明文が添えられています。

――― 近年、ビジネスシーンでも耳にすることが増えてきた「メタバース」という言葉。

 メタバースは仮想空間、仮想現実などと訳され、コンピュータやインターネット上で提供されるもうひとつの世界、およびそこで提供されるサービスのことを指します。

 従来は、主にゲームに活用されていたメタバースですが、新型コロナウィルスの感染拡大によりテレワークが普及したことで、ビジネスシーンにおいてもメタバースの活用が注目を集めています。

 本記事では、「メタバースに興味はあるけど詳しくは知らない…」、「メタバースを活用したビジネスをやってみたい!」という方に向けて、メタバースの概要や、サービス活用事例について解説しますので、ぜひ最後までご覧ください ―――。

(図は「野村不動産」のプレスリリースから引用)

 

目的地点【3分でわかる!メタバース相談室】

 上記「説明文」の下部には、次のような注意書きが添えられています。「本記事を3分で解説している動画もございますので、ぜひ公式YouTubeもご覧ください」。

 そして、注意書きの直下には、「テレビの画面」のような画像があって、【3分でわかる!メタバース相談室】と表記されています。

 ここが目的地点ですので、画像をしっかり注視するようにしてください。

目次
1「メタバースとは?」
2「メタバースとVRの違いは?」
3「メタバースが近年注目を浴びている理由」

「メタバースがもたらす効果」
〈メリット〉
 制約に縛られない
 コミュニケーションの向上
〈デメリット〉
 現実世界に帰ってこられなくなる

5「メタバースを利用したサービスにはどんなものがある?」
ビジネス分野の事例としては以下がある。
〈バーチャルイベント〉
〈バーチャルショップ〉
〈バーチャルオフィス〉

6「メタバース空間を利用したサービスやツールの事例」
〈oVice〉
〈Mesh for Microsoft Teams〉
〈REV WORLDS〉
〈NIKELAND(ナイキランド)〉
〈REALITY〉
〈FORTNITE(フォートナイト)〉
〈バーチャル渋谷〉

7「まとめ」

 多くのサービスは、「お手持ちのスマートフォン」や「PCなどのマルチデバイス」から、アクセスが可能です。VRゴーグルをお持ちであれば、「没入感」を味わうことができます。また、メタバース空間へはアバターで入り、その姿でコミュニケーションを楽しむことができます。

 「顔と顔を合わせるのはちょっと…」という方も、安心して参加できるでしょう。

 

 

細野 透(ほその・とおる)
建築&住宅ジャ─ナリスト。

建築専門誌『日経ア─キテクチュア』編集長などを経て、2006年からフリ─ランスで活動。東京大学大学院博士課程(建築学専攻)修了、工学博士、一級建築士。

著書に、『建築批評講座』(共著、日経BP社)、『ありえない家』(日本経済新聞社)、『耐震偽装』(日本経済新聞社)、『風水の真実』(日本経済新聞出版社)、『東京スカイツリーと東京タワー』(建築資料研究社)、『巨大地震権威16人の警告』(共著、文春新書)、『謎深き庭 龍安寺石庭』(淡交社)など。