田中和彦が斬る!関西マンション事情不定期

[第56号]いろいろな顔を持つ「千里」

2017年08月23日

田中 和彦 ( たなか かずひこ )

「今、旬なマンション(※)」、北摂200戸以上の1位は「ミリカ・ヒルズ」と2位は「シエリアタワー千里中央」。最寄り駅はそれぞれ「千里丘」駅(徒歩15分)と「千里中央」駅(徒歩1分)。名前は似ているが場所はかなり離れており、歩ける距離ではない。今回は知らない人が混乱しがちな「千里○○」駅の説明をしたい。

「千里」というワードで思い出すのは「千里ニュータウン」。大阪府下の北摂エリアにあり、日本最初の大規模ニュータウンとして知られる。「千里」が含まれる駅は上記の「千里丘」駅、「千里中央」駅の2駅と、「千里山」駅、「北千里」駅、「南千里」駅の5つであるが、そのうち千里ニュータウン内にあるのは「千里中央」駅、「北千里」駅、「南千里」駅の3駅で、残りの2駅「千里山」駅と「千里丘」駅は千里ニュータウンエリアからは外れている。

もしあなたの行き先が「千里ニュータウン」であるならば最寄り駅は「千里中央」駅もしくは「北千里」駅か「南千里」駅となる。名前を一見すると同じ沿線に並んでいそうだがそうではない。「千里中央」駅が地下鉄御堂筋線の乗り入れ路線である北大阪急行電鉄の始発駅であるのに対し、のこる2駅は阪急千里線。路線が違うの気をつけたい。

「千里」のつく5駅のうち「千里山」駅と「千里丘」駅は千里ニュータウンにはない。しかし千里丘陵と呼ばれる丘陵地帯にあるために「千里」の文字がついている。

「千里山」駅があるのは「北千里」駅「南千里」駅がある阪急千里線。「千里山」駅周辺は千里ニュータウンには含まれないが「千里山住宅地」と呼ばれる住宅街だ。千里ニュータウンが日本初の大規模ニュータウンであるのに対し、千里山住宅地は日本初となる「田園都市的郊外住宅地」で1920年代に開発されている。1960年代に開発された千里ニュータウンよりも歴史は古いが、長い歴史の中ではニュータウンと呼んでよいであろう。

残る1駅は「千里丘」駅。こちらも「千里山」駅同様、「千里」の名がつくものの千里ニュータウンではない。さらに千里丘陵から見てもなんとか丘陵エリア内にあるかどうかの微妙な位置にあるJR東海道線の駅だ。前述の通り他の4駅は開発で作られた整然とした街並みであるが「千里丘」駅界隈は雑然とした旧市街地となっている。

「千里」の文字が入る5駅、まとめると以下の通り。

「千里中央」駅
梅田、なんばに地下鉄御堂筋線乗り入れで一直線の立地。駅周辺に商業施設が充実する千里ニュータウンの中心的存在となる駅。駅北部を中心に一戸建て、マンション、団地等の住宅が豊富。「シエリアタワー千里中央」は「よみうり文化センター再整備事業」の一環。

「北千里」駅/「南千里」駅/「千里山」駅
梅田(阪急線)、北浜、日本橋(地下鉄堺筋線)へ直結の整然とした住宅地エリアに立地する駅。「北千里」「南千里」駅周辺は分譲マンションが多く、「千里山」駅周辺は高級一戸建て街。

「千里丘」駅
JR東海道線の旧市街地内にある駅。千里丘陵の裾野にあり、区画整理のなされていない雑然とした街並み。「ミリカ・ヒルズ」は駅から丘陵を上がった万博記念公園にほど近いエリアのマンション。MBS千里丘放送センター跡地に建つ。

「千里」の名がつく駅でもそれぞれ雰囲気が違う。マンション名も同じ。「千里」の名を冠するマンションであっても最寄駅、立地エリアでかなり様子が異なる。良くも悪くも名前だけでの判断はしないほうが良いだろう。

※2017/08/21 01:15 更新 分を閲覧し作成

 

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田中和彦 
株式会社コミュニティ・ラボ代表。マンションデベロッパー勤務等を経て現職。
ネットサイトの「All About」で「住みやすい街選び(関西)」ガイドも担当し、関西の街の魅力発信に定評がある。