田中和彦が斬る!関西マンション事情不定期

[第90号]交通利便性抜群で注目度アップ 〜茨木市

2019年01月24日

田中 和彦 ( たなか かずひこ )

【北摂で注目度高まる茨木市】
大阪府の北摂エリア。どのエリアを指すかは場合によって変わるが、池田市・箕面市・豊中市・吹田市・茨木市・高槻市の6市、もしくはこれに摂津市を含んだ7市を指すことが多い。大阪市内の北部と大阪府北部の山間部との間に位置する南向きの緩斜面エリアで、自然が豊か。エリアの中心あたりには大阪メトロ御堂筋線乗り入れの北大阪急行電鉄が南北に走り、そこにあるのが今も昔も住宅地として人気の高い千里ニュータウン、行政区では豊中市と吹田市にあたる。

「住まいサーフィン」の「今、旬なマンションランキング」で、その北摂のマンションを見てすこし驚いた。茨木市内のマンションがずらっと並んでいるのだ。100戸未満では10物件中6物件、100〜199戸で2物件中1物件、200戸以上では9物件中2物件。全体では21物件中9物件と約半数が茨木市のマンションであった。さて、茨木市の魅力はどこにあるのだろうか?

【最大の魅力は交通利便性】
茨木市の最大の魅力は交通利便性だ。市内中心部は阪急京都線(南茨木、茨木市、総持寺の3駅)、JR東海道線(総持寺、茨木の2駅)が並行し、大阪と京都どちらへもアクセスしやすい。この条件だけをみれば高槻市も同様なのだが、大阪への移動は茨木市の方が距離が近い分便利。終電を逃しタクシーで帰る羽目となればこの距離の差はタクシー料金として顕在化する。大阪勤務者であれば高槻よりも茨木の方が便利といっても差し支えない。

ちなみに千里ニュータウンのある豊中市・吹田市のネックはJR線が使いにくいこと。豊中市はそもそも市域にJR線が存在せず、吹田市もJR京都線「岸辺」駅と「吹田」駅があるが市域の南部をかすめるように通り、吹田市内中心部から遠い。2019年にJRおおさか東線の延伸で開業予定の「南吹田」駅も同様に市域の端であるとともに路線自体も、弱い。

長距離移動ではどうか?モノレール(本線)(宇野辺、南茨木、沢良宜の3駅)を利用すれば大阪国際空港(伊丹空港)へ乗り換えなし。JR「茨木」駅からは快速1駅で新幹線「新大阪」駅も利用しやすい。自動車移動では名神高速道路、中国自動車道、近畿自動車道のインターチェンジがあり、2017年には新名神高速道路のインターチェンジもできた。総合的に判断すれば北摂一交通利便性が高い市とも言える。

【不動産価格上昇も納得感あり】
交通利便性の事ばかり書いたが、北摂エリアでの強みが交通利便性であるというだけで、他に魅力がないわけではない。北摂エリア共通の魅力である自然環境や教育環境の高さも兼ね備えている。

茨木市域の過半を占めるのは北部山間部であり自然環境は豊か。箕面市域との間に広がるニュータウン「彩都」は自然環境の良さが人気で人気が高い。また教育熱心な世帯も多く、大阪府下屈指の進学校である茨木高校、公立高校ではTOPグループにいる春日丘高校などがある。

ここ数年間で新築マンションの分譲単価が高騰してしまった感は否めないが、それは茨木市に限った話ではない。2015年に「関関同立」と呼ばれる関西私立大学上位校の一角を占める立命館大学の「おおさか茨木キャンパス」が開設されたことによるポテンシャルアップがある分、他のエリアよりも値上がりの理由は説明しやすい。

マイページ登録数については数値も少なく「21物件中9物件が茨木市」だからといって「茨木市が今大人気!」と言い切れるものではないが、北摂において相対的に茨木のポテンシャルが上がっているのは事実。特に市内中心部のマンションは資産価値として安心感がある。


参考:今、旬な物件ランキング
https://www.sumai-surfin.com/product/ranking/re_rank_season.php
(2019/01/23 21:57 現在 最近、マイページに登録された数が多い物件 (トップ10)30日間/大阪 北摂)

 

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田中和彦 
株式会社コミュニティ・ラボ代表。マンションデベロッパー勤務等を経て現職。
ネットサイトの「All About」で「住みやすい街選び(関西)」ガイドも担当し、関西の街の魅力発信に定評がある。