田中和彦が斬る!関西マンション事情 不定期
田中 和彦

[第181号]交通の要衝、阪急「上牧」駅

2022年12月15日

上牧。みなさんお読みになれるだろうか?こちら、読み方は「かんまき」。大阪府高槻市にある阪急京都線の駅名だ。

筆者は関西で不動産を生業としているおかげで、すんなり「かんまき」と読めたが、「上牧」は沿線住民でもなければまあまあ読みにくい地名だ。この上牧駅最寄りの物件が「今、旬なマンションランキング」の「大阪 北摂」に複数物件ランクインしていた。

ファインレジデンス高槻上牧駅前(43戸/京阪電鉄不動産)
サンクレイドル高槻上牧(54戸/アーネストワン)
ジオ高槻上牧(140戸/阪急電鉄・阪急不動産)

この「上牧」駅、一体どのような場所なのか?

上牧駅があるのは大阪府高槻市。大阪府ではあるが、あと3kmほど南東に行けば京都府大山崎町となる大阪府の北東端に位置する。

高槻市の特徴は交通利便性の高さ。市域中心部に阪急京都線、JR東海道線(京都線)が走り、それぞれ大阪と京都の中心部に乗り換えなしで移動が可能。また、阪急高槻市駅は特急、JR高槻駅は新快速が停まり通勤・通学の利便性が高い。国道171号線と名神高速道路も通るため自動車移動も便利。高槻市は関西エリアにおける交通の要所となっている。

そしてこちら上牧。特急は停まらないが特急停車駅の高槻市駅の隣駅。徒歩約15分の距離には上牧駅同様、新快速停車駅のJR高槻駅の隣駅であるJR島本駅があり、上牧駅周辺は京都・大阪へそれぞれ乗り換えなしの一本で移動ができる2線2駅可能なエリアとなっている。

隣駅の高槻市駅はJR高槻駅にかけて商店街や百貨店、タワーマンション等がある繁華街。そこから一駅離れた上牧駅は東に1kmも行けば淀川、西側500m程で山間部となるとても長閑な場所。1km+500m、すなわち僅か2km足らずの幅しかない住宅エリアだ。

ところで先に阪急京都線、JR東海道線(京都線)、そして国道171号線と名神高速道路が通っていると書いたが、これらに加え新幹線もその狭隘な場所に通っている。大阪と京都、大阪と東京を結ぶ大動脈が上牧周辺に密集しているわけだ。ちなみに上牧駅は新幹線の線路と並行しており、駅構内からはタイミングが良ければ新幹線を間近に見ることができる。

勝負所や重大な決戦を天王山と呼ぶ。これは上牧から直線距離で4kmほどにある天王山からきた言葉。豊臣秀吉が明智光秀を破った山崎由希の戦いの舞台だ。西国から京都へ抜けるにはこの天王山の麓を通る必要があり、この周辺は交通の要衝であったわけだがそこから数百年を経て、今もそれは変わりない。西国街道の名残も感じられる上牧周辺、歴史好きの人は一度散歩されることをお勧めしたい。

冒頭で自慢げに「かんまき」と読むなどと書いたが、ネットで調べると群馬県内に同じ漢字で表記されるJR上牧駅が存在。こちらは「かみもく」と読むらしい。漢字の読み方は難しい……。

この記事の編集者

田中 和彦

株式会社コミュニティ・ラボ代表。マンションデベロッパー勤務等を経て現職。
ネットサイトの「All About」で「住みやすい街選び(関西)」ガイドも担当し、関西の街の魅力発信に定評がある。

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