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住まいサーフィン編集部

[第15号]免震 耐震 制震ってなぁに?! 「構造用語集」:住まいサーフィン編集部によるマンション知識

2015年10月15日

「家を買うなら、地震に強い家に住みたい」と思う人も多いはず。ただ、建物の地震対策にはさまざまな種類があるのを知っていますか? 目に見えない部分だからこそ、購入前にその違いや特徴を知っておきましょう。

耐震構造(たいしんこうぞう)

「耐震構造(たいしんこうぞう)」とは、一般的な地震対策を施したつくり

「耐震構造」とは、地震対策を施した建物のひとつ。建物自体を頑丈に作ることで、部分的な損壊があったとしても、簡単には建物自体が崩れないように作られています。あくまでも建物が頑丈に作られているというもので、地震が起これば揺れを感じ、上の階に行くほど揺れは強く感じられます。そのため、家具などが倒れてこないような地震対策が必要となります。
また、いくら頑丈に作っているといっても、地震のたびにダメージは蓄積されていくということも忘れてはいけません。

制震構造(せいしんこうぞう)

「制震構造(せいしんこうぞう)」は、高層マンションで採用される地震対策

「制震構造」は、建物の壁や大きな柱など構造上重要な部分に、揺れを吸収するクッションのようなものを入れています。クッションの役割をする装置は、「ダンパー」と呼ばれている大きなバネのようなもので、ダンパーが地震の衝撃を和らげてくれるため、建物自体も壊れにくくなり、耐震構造の建物に比べると揺れが小さくなります。
「耐震構造」では上の階へ行くほど大きく感じていた揺れも、制震装置によって抑えられ、強風などによる揺れの対策にもなります。タワーマンションなどの高層建築に向いており、費用と耐用性のバランスが取れている優れものと言えます。ちなみに、この制震構造は「東京スカイツリー」でも採用されています。

免震構造(めんしんこうぞう)

「免震構造(めんしんこうぞう)」は、揺れを建物に伝えないつくり

「免震構造」は、「耐震構造」「制震構造」とは違い、なるべく揺れを建物に伝えないようにつくられています。建物と地面の接地面に動く板のようなものが挟んであり、揺れを吸収しています。揺れを抑える効果はと言うと、東日本大震災の際に東京のある高層マンションでは「ほとんど揺れを感じなかった」とう声もあったほど。

以前、住まいサーフィンで、みんなが管理費や修繕積立金に対してどんなふうに感じているのか アンケートを実施したことがあります。
(住まいサーフィン関連記事 ■管理費、修繕積立金への意識調査を読む→)
これをみると、提示された管理費や修繕積立金が高いと感じていた人も、「そのお金が何に使われているのか」を知ると考えが変わるようです。

免震構造を採用した物件は、それなりのメンテナンス費用がかかりますが、「管理費や積立金は安い方がいい」という安易な考えはおススメできません。地震対策が施されたマンションは資産価値も維持されやすいと言えるからです。