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住まいサーフィン編集部

マンション購入のメリット・デメリットとは?一戸建て・賃貸と徹底比較!どっちがお得?

2022年10月31日

更新日最終更新日:

広い家に住みたい等の理由で住み替えを考える際、「マンションと一戸建てのどちらが向いているか?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
検討の初期段階で、マンション・一戸建て・賃貸それぞれのメリット・デメリットを初めに整理しておくと住まい選びがスムーズに進められます。

そこで、本記事では下記のような疑問にお答えします。

  • ● マンションと一戸建て、どちらを購入すべきか。
  • ● マンションを購入せず、このまま賃貸に住み続けても良いのではないか。

多くの方が悩まれる問題を、20年以上にわたり不動産情報サイトを運営する「住まいサーフィン」が解説します。

この記事を書いた人

住まいサーフィン編集部

1998年開設、マンションの適正価格や資産価値を判断するための価格情報サイト「住まいサーフィン」の運営スタッフが自宅売買に役立つ情報を更新中。
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1.マンションと一戸建ての購入メリット・デメリットを比較しよう

まずはマンションと一戸建て、それぞれの主な特徴を比較表にまとめました。

  マンション 一戸建て
立地 都心寄り・駅近の物件が多い 郊外・駅から遠い物件が多い
価格 価格高騰により割高な物件も存在する マンションに比べ購入しやすい価格
資産
価値
好立地の物件は需要が高い
購入時より高く売れることがある
家主の個性が強すぎる物件は敬遠される。
売り手が見つからないことがある。
広さ 3LDKで60㎡後半~70㎡前後 建物面積が100㎡前後
維持
管理
毎月の管理費支払いが必要
その半面、管理をお任せできる
建物の維持を自分でやる必要がある
庭の手入れが面倒という声も
セキュリティ オートロック・内廊下等セキュリティが強固 窓が多く、セキュリティ面でやや脆弱

以上がマンションと一戸建てのメリット・デメリットの比較になります。
ここからは、上記で解説している内容をより詳細にご説明していきます。

2.一戸建て購入のメリット・デメリット

2.1.一戸建てのメリット

まずは、一戸建てのメリットからご紹介します。

物件価格が割安

一戸建ては郊外の住宅街に建つ場合が多く、マンションと比べると安く購入することができます。

参考 首都圏の平均価格(2021年度)

  • 新築分譲マンション平均価格 6,260万円
  • 新築分譲戸建て平均価格 4,331万円

(出典)
不動産経済研究所「全国新築分譲マンション市場動向2021年
SUUMOニュース「2021年首都圏 新築分譲一戸建て契約者動向調査

平米数が大きい(部屋が広い)

マンションは3LDKで60㎡台の物件が中心ですが、一戸建ては100㎡前後であることが多いです。
一戸建ては敷地内に駐車場が設置できるため、毎月の駐車場代が不要、かつ出庫が楽というメリットもあります。

騒音トラブルの心配が少ない

マンションに比べ、隣近所との騒音トラブルが起こるリスクが少ないです。
部屋の中でお子さんが走り回ったり飛び跳ねたりした際に下の階へ響いてしまっているかを心配する必要がありません。

管理費などの経費がかからない

マンションは住宅ローンの支払いの他、管理費・修繕積立金・駐車場代が毎月かかります。
それに対し、一戸建てではランニングコストを支払う必要はありません。
建物維持のための費用を自身で積み立ておく必要があるものの、修繕積立金の値上げや一時金徴収を心配せずに済みます。

マンションと一戸建ての維持費の違いについては、下記の記事でも詳しく解説しております。

マンションの維持費は高い?一戸建てとの比較、年間費用をシミュレーションで比較!

2022/08/01

マンション・一戸建てそれぞれに発生する維持費の内訳をご説明します。また、マンションにかかる維持費を築年別にシミュレーションした結果もご紹介します。

このように、一戸建て購入はマンションと比べたときの購入価格の安さと部屋の広さが魅力。
郊外にお勤めの方やリモートワークが中心の方、世帯人数の多いファミリーの方におすすめです。
続いて、一戸建てのデメリットについて解説します。

2.2.一戸建てのデメリット

価格が安く、購入しやすい一戸建てですが、売却時のリスクが大きくなるデメリットがあります。

売却しにくい

一戸建てはマンションと比較し、駅から離れた立地に建つことが多いです。
駅から遠く、かつ不便な立地の一戸建てを購入した場合、需要が低く売却できないリスク(売却額がローン残債額を割ってしまうリスク)が高まります。
最寄り駅が徒歩圏内であるか、小中学校やスーパーは近くにあるかなど、一戸建ての購入時も利便性を確認しましょう。

建物価値の下落スピードが速い

木造建築の場合、建物価値が22年でゼロ(※)になります。
実際にはまだまだ住める状態ではありますが、法律・税制上の価値は年々下落していきます。

マンションと比較し、固定資産税が安く抑えられる点ではメリットともいえます。
しかし、中古売却時には建物の評価額はゼロになり、土地のみの評価となることを押さえておきましょう。

一方、立地条件(都心へのアクセスの良さ)は月日が経っても変わりにくいです。
ですので今後住み替える可能性がある方は、建物にお金をかけるよりも、立地を優先することをおすすめします。

※木造建築の耐用年数は22年だが、マンション(RC造)の場合の耐用年数は47年。

建物の維持を自分で行う必要がある

マンションとは違い、外壁や屋根など建物本体の維持を自分自身で行う必要があります。
庭を作ったものの、植栽の手入れや雑草対策が面倒になったという失敗談も多いです。

ここまでが、一戸建てのメリット・デメリットの解説でした。
次はいよいよ、マンションのメリット・デメリットについても詳しく説明していきます。

3.マンション購入のメリット・デメリット

3.1.マンションのメリット

続いて、マンションのメリットをご紹介します。

マンションの主だったメリットとして、利便性が高く、売りやすい点が挙げられます。
公私ともに都心での生活を満喫したいシングルの方、夫婦ともに都内勤務の方は、特にマンションのメリットを享受できます。

立地がよく、都心へのアクセスが容易

マンションはターミナル駅へのアクセスが至便な都心寄りの立地に多く建てられます。
更に、駅から歩ける立地に建てられる場合が多いです。

すなわち、通勤・通学がしやすく、かつ日々の買い物にも困らない利便性の高い暮らしが送れます。

維持管理をおまかせできる

管理会社にマンション本体の清掃や維持管理をおまかせできます。
各階ゴミ置き場や24時間ゴミ捨て可能なゴミステーションはマンションならではの便利な共用設備と言えるでしょう。
植栽やエントランスが綺麗に保たれた自宅マンションに帰宅する毎日は日々の充実感にも繋がります。

資産価値(リセールバリュー)が高い

好立地のマンションを購入した場合、売却や賃貸に出すことも容易です。
さらに、駅直結、エリアNo.1といった条件の良いマンションは、購入時より高く売れるケースも多いです。

セキュリティが強固

マンションは一戸建てと比較し、セキュリティが強固に保たれています。
オートロックが2重、3重となっている、内廊下、管理人常駐といった安心して暮らせる要素が多いです。

以上がマンションのメリットになります。
続いては、マンションのデメリットについてもご紹介します。

3.2.マンションのデメリット

利便性の高さなどメリットが多いマンション購入ですが、デメリットについても押さえておきましょう。

価格が高騰している

建築費の高騰や、都心部の用地確保が難しいといった理由により、マンション価格は高止まりが続いています。
必ず、検討エリア内のマンション価格相場(新築・中古マンション問わず)をチェックした上で購入契約へと進むようにしましょう。
同エリア内のマンションと比較し価格差が大きすぎる場合は、売却が困難になりますので購入を避けた方が無難です。

騒音、ご近所トラブル

マンションにお住まいの方に多いお悩みが騒音問題です。
大通りや線路、繁華街といった外部からの騒音は入居前に把握できますが、上下隣室からの騒音は予測できない場合もあります。
そのため、物件詳細や営業担当者への聞き込みを通じて、属性の近い人が多い物件を選ぶことが大切です。

また、不測の事態に備え、住み替え可能な資産性が保たれやすいマンション選びをおすすめしています。

ここまでマンション購入と一戸建て購入のメリット・デメリットを解説してきました。
マンション・一戸建て、それぞれに良い所があり、ご自身の条件によって向いている住まいがあります。

ご自身に「一戸建て」があっていると感じた方は、下記のページをおすすめします。

資産価値で考える 一戸建てを新築で購入する際のポイント

2021/08/20

転勤や離婚など、不測の事態が起きた場合にも売りやすい、資産価値の高い一戸建ての選び方をご紹介していきます。

ここからは、マンション購入をお考えの方向けの内容となります。
検討を深めていくために、次にマンション購入と賃貸契約を比較検討していきましょう。

4.マンションの賃貸契約と購入はどちらがおすすめ?

マンション購入と賃貸マンションに住み続ける選択肢、それぞれのメリット・デメリットを比較表にまとめました。

  マンション購入 賃貸マンション
資産
価値
自宅が資産となる
好立地の物件は購入時より高く売れる場合も
× 毎月の支払は掛け捨てで、資産にならない
引越し 売却できないリスクがある いつでも自由に引っ越しできる
設備
仕様
床暖房・ディスポーザーなど設備が充実 賃貸住宅は設備仕様が簡素化されていることが多い
DIY 部屋の中を好きにアレンジできる リフォームも可能 × DIY・リフォームは不可
金利
税金
ローン金利や固定資産税等のコストが発生する
その反面、住宅ローン減税制度が活用できる
家賃以外の費用は発生しない

以上がマンションの賃貸契約と購入のメリット・デメリットの比較になります。
さらに、上記で比較している内容をより詳細にご説明していきます。

5.賃貸マンションのメリット・デメリット

5.1.賃貸マンションのメリット

まず、賃貸マンションに住み続けるメリットをご紹介します。

いつでも引っ越しできる

賃貸マンションは、「住み心地が良くない、飽きた、新しい家に住みたいという場合にすぐに引っ越しが可能です。
社宅に住んでいる、一人暮らしの独身で近いうちに結婚を控えている、また転勤やUターンの可能性があるといった方は賃貸に住むメリットが大きいです。

住宅ローン金利や固定資産税等の各種コストが発生しない

マンションや一戸建てを購入する際、多くの方は何十年もの支払いが続く住宅ローン借り入れを行います。
それに加え、購入代金だけでなくローン金利分を加算された額を毎月返済していくこととなります。

毎年、税金の支払いも発生するため、賃貸に比べるとマンション購入は支払いコストが重荷に感じる場合もあります。
一方、賃貸マンションは家賃を支払うのみで、その他の費用はかかりません。

以上が賃貸マンションのメリットになります。

5.2.賃貸マンションのデメリット

続いては、賃貸マンションに住み続けるデメリットについて解説します。

資産にならない

賃貸マンションの場合、家賃は掛け捨てとなります。
長年、同じマンションに住み続けたとしても自分の資産にはならず、家賃を支払い続ける必要があります。

万が一、なんらかの事情で家賃を払えなくなった場合は、住んでいるマンションから退去しなくてはいけません。

設備仕様が劣る

賃貸用マンションの場合、家賃を抑えるために設備仕様を最低限にしている物件が一般的です。

一方、分譲マンションは躯体が強固に作られており、気密性・遮音性が高く、住み心地の面で優れています。
毎月の支払額が同じでも、賃貸マンションよりも分譲マンションを購入した方がより設備の整った部屋で暮らすことができます。

以上を踏まえると、短期での引っ越しを予定しており、身軽な住まいを好む方に賃貸マンションがおすすめと言えるでしょう。


ここまでマンション購入と賃貸マンションのメリット・デメリットを比較してきました。

マイホーム購入に悩んでいる方の中には、一度マンションを購入してしまうとローン地獄に陥り、簡単には引っ越しできないと不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、資産価値の高いマンションが購入できれば、住み替え時に高値売却ができ、売却益を手にすることも可能です。
賃貸マンションでは「家賃」として消えていたはずのお金が手元に戻ってくるため、住み替えの選択肢も広がります。

このように、資産価値の高い物件を選べば、住まいが人生の足枷となることはありません。

6.自宅購入前には必ず「資産価値」を確認しよう

住まいサーフィンではマンション購入時に資産価値を確認することをおすすめしています。
資産価値というと、一部のお金持ちだけに該当する儲け話のように感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、資産価値を重視して住まいを選ぶことで、ご自宅が「将来の安心」「万が一の備え」になります。

こちらのコラムでは資産価値の重要性をより詳しく解説するとともに、資産価値が高い家を見分ける手順をご紹介しています。
自宅購入検討中の方はぜひご覧ください!

7.まとめ

マンション購入、一戸建て、賃貸、それぞれにメリット・デメリットがあり、各人のライフプランによってベストな選択肢が異なります。

マンション購入がおすすめ

  • ● 利便性の高い暮らしを送りたい
  • ● 将来、売却を考えており、売却時に利益を出したい

一戸建て購入がおすすめ

  • ● 子どもが2人以上いて、広い家に住みたい
  • ● 引っ越しする予定は無い
  • ● 駅から遠くても気にしない

賃貸マンションがおすすめ

  • ● 社宅や家賃補助があり格安で住める
  • ● 数年以内に結婚・Uターンなどで生活の拠点を移す可能性がある

どの選択肢を選ぶ場合も…

  • ● エリア相場を知り、割高な住まいは避ける
  • ● エリア選定を慎重に行い、資産価値を考慮する

それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで、ご自身の生活にフィットする選択肢を選ぶのがベストです。

マンション購入に気持ちが傾いている方は、間取りやエリアだけでなく、資産価値についても意識していただきたいです。
資産価値を意識すると、転勤や離婚などの事情で引っ越す場合にも、損をせずに売却や賃貸に出すことが可能になります。

住まいサーフィンでは、マンションの資産価値が分かるサービスや指標をご用意しています。
閲覧には無料会員登録が必要となりますので、ご興味をもっていただけた方はぜひご登録ください。

今の年齢でマンションを買うのは早すぎる?と悩んでいる方は、こちらの記事もご参照ください。

番外編:リアル購入体験談をご紹介

当サイトではマンション・一戸建て購入の失敗・成功体験談をご紹介しています。
今回は700件以上ある体験談の中から3つのよくある失敗談をご紹介します。

その1:台風がくると浸水する低い土地に一戸建てを購入!

● 40代前半男性、新築一戸建てを購入

たまたま開催されていた新築の分譲住宅の内覧会に立ち寄り、そのまま即決。
土地が低く水はけが悪いため、台風が起きると自宅付近が冠水してしまうという体験談です。

もし、購入後に想定外のリスクが発覚してしまった場合も、資産価値の高い家であれば我慢して住み続ける必要はなく、住み替えが可能です。

また、災害リスクを未然に防ぐため、購入前には地域のハザードマップを確認することをおすすめします。

>> 詳しく読む

その2.何度引っ越しても住民トラブルに巻き込まれる!

● 40代前半女性、新築マンションを購入

希望条件通りのマンションに住み替えたが隣人との関係に悩んでいるという体験談。
以前のマンションでも階下の住民とのトラブルに悩まされており、現在は管理会社に相談し対応してもらい住み続けているそうです。

マンションで圧倒的に多いお悩みが騒音・住民トラブル。
新築の場合は特に、上下左右の住民を知らずに入居するケースがほとんどです。

この場合も資産価値を重視したマンション選びをしていれば、損をせずに住み替えることが可能。
近隣トラブルで頭を悩ませ続ける必要もなくなります。

>> 詳しく読む

その3.高すぎる価格に、市場価格に見合っていたか疑問!

● 20代後半男性 新築マンションを購入

新築マンションの購入価格が高すぎて、市場価格に見合っていないと感じている体験談。

マンション高騰の影響もあり、郊外物件では特に、新築と中古の価格差が大きすぎるといったケースが見受けられます。
新築マンション購入検討時は、周辺相場を調べ比較した上で購入することをおすすめします。

あまりに高すぎると感じた場合は、周辺物件と比較し、立地や規模の面で明らかな優位性があるかどうか、中古で売却することになった際に周辺物件よりも魅力的なポイントが多いか、などを整理すると、購入判断の材料となります。

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住まいサーフィンではこの他にも、700件以上のマンション購入・一戸建て購入体験談を掲載しています。
自宅購入経験者の失敗ポイントを知り、物件検討にお役立てください!