建築家 碓井民朗の良識あるマンション指南毎月第二第四水曜日

[第573号]「 良識ある中古マンション 」購入へのチェックポイントは…。-5

2017年12月13日

碓井 民朗 ( うすい たみお )

今回も以前のコラム571号『 「 良識ある中古マンション 」購入へのチェックポイントは…。-4 』の続きです。

さて,毎回この『 「 良識ある中古マンション 」購入へのチェックポイントは…。 』で申し上げています様に,今後数回に及び,私のこのコラムでは「 良識ある中古マンション 」購入の為に「 事業主( 売主 )」「 設計者及び工事施工者 」や「 建物内容 」の購入チェックポイントの見解を申し上げます。

今回も「 中古マンション 」に於いて,当初に事業化しました「 事業主( 売主 )」に関してお話しを致します。

「 中古マンション 」の購入の場合は数年前に新築し竣工・引き渡しを行った会社を「 事業主( 売主 )」と言います。

ですので「 中古マンション 」の場合の「 売主 」は仲介が主な不動産会社が多いので御間違え
の無い様にして下さい。

まず分譲マンションの「 事業主( 売主 )」( ディベロッパー )を大きく6つに分けました。

一番供給量が多く知名度が高いのが「 旧財閥系 」ディベロッパーです。

二番目に供給量が多く知名度が高いのが「 金融系 」ディベロッパーです。

その次が「 電鉄系 」ディベロッパーです。

またその次が「 ゼネコン及びメーカー系 」ディベロッパーです。

またまた,その次が「 商社系 」ディベロッパーです。

系列分け致しました最後は「 独立系 」ディベロッパーです。

最初は,一番供給量が多く知名度の高い「 旧財閥系 」ディベロッパーの御説明を致しました。

二番目では,「 旧財閥系 」ディベロッパーに次いで供給量が多く知名度が高い「 金融系 」ディベロッパーの御説明を致しました。

今回は,三番目に知名度の高い大都市の「 電鉄系 」ディベロッパーの会社名等を御説明致します。

大都市の「 電鉄系 」ディベロッパーは結構多いのです。

そして「 電鉄系 」ディベロッパーには二種類有ります。

一つ目は「 電鉄会社 」自社がディベロッパーになっています。

その「 電鉄会社 」の名前は関東系では「 東京急行電鉄 」「 小田急電鉄 」「 京浜急行電鉄 」
「 東武鉄道 」「 京成電鉄 」や「 東日本旅客鉄道( JR東日本 ) 」等が有ります。

但し,「 東日本旅客鉄道( JR東日本 ) 」は宅地開発や建売戸建事業がメインで分譲マンション事業は行っておりません。

関西系では「 南海電鉄 」1社が自社で分譲マンション事業を行っています。

これら「 電鉄会社 」がディベロッパーになっています新規分譲マンション物件は事業主( 売主 )が複数社参加しています他社ディベロッパーとのJV( 共同企業体 )物件が多いのです。

そこで,二つ目は「 電鉄会社 」の系列会社( 子会社 )の不動産会社がディベロッパーになっているケースです。

そのディベロッパーの関東系の会社名は「 東急不動産 」「 小田急不動産 」「 京王不動産 」「 京急不動産 」「 相鉄不動産 」「 JR東日本都市開発 」や「 京成不動産 」等が有ります。

但し「 JR東日本都市開発 」は賃貸マンション事業のみです。

また「 京成不動産 」は賃貸マンション事業やリフォームマンション事業のみで新規分譲マンション事業は行ってない様です。

「 電鉄会社 」の系列会社( 子会社 )のディベロッパーの関西系の会社名は「 阪急不動産 」「 近鉄不動産 」「 京阪電鉄不動産 」「 南海不動産 」「 JR西日本不動産開発 」や「 阪神不動産 」等が有ります。

但し「 阪神不動産 」は不動産の仲介事業や自社物件の賃貸事業しか行っていない様です。

圧倒的に分譲マンションの物件数が多いのが,上記の二つ目であります「 電鉄会社 」の系列( 子会社 )がディベロッパーの方です。

「 電鉄系 」ディベロッパーの中で,一番知名度が高く分譲マンションの物件数が多いのは「 東急電鉄系列 」の「 東急不動産 」なのです。

ちなみに,私が過去「 東急設計コンサルタント 」在籍中に「 東急電鉄 」が1社で事業主( 売主 )の新規分譲マンションを設計及び工事監理を致しました業務と,「 東急不動産 」が1社で事業主( 売主 )の新規分譲マンションを設計及び工事監理を致しました業務の相違点を,いつもの私の独断と偏見で大雑把に申し上げます。

「 東急電鉄 」の新規分譲マンションのソフト面である商品企画や基本設計に関しては,設計者にある程度お任せしてくれますので,設計担当者の能力に比例した物件が供給されます。

更に「 東急電鉄 」の新規分譲マンションのハード面では「 東急電鉄 」の技術者が厳しくチェックされますので,工事監理業務も大変手間がかかりましたが,適正な設計・工事監理報酬を払って戴きましたので僅かですが利益が出ました。

しかし、「 東急不動産 」1社のみで事業主( 売主 )の新規分譲マンションを設計及び工事監理を致しました業務は,粗利益を出すのが厳しい状況になりました。なぜなら「 東急不動産 」のマンション企画部門の発注通りに設計業務をするので,工事監理業務は楽でしたが,その代わり,設計・工事監理報酬は低額になるからです。

上記が「 電鉄会社 」及び「 電鉄系 」ディベロッパーの社名と一部の「 電鉄会社 」及び「 電鉄系 」ディベロッパーの分譲マンション事業の進め方等に於いての私の見解です。

以上,今回のまとめの見解としては「 電鉄 」及び「 電鉄系 」ディベロッパーが1社で事業主( 売主 )の新規分譲マンションは概ね「 中古マンション 」になっても,合格ではないかと思っております。

その理由としては大都市の「 電鉄会社 」は大切な公共交通機関ですので,倒産させられません。

その為に大都市の「 電鉄会社 」が赤字になりますと,国が補助してくれるとの事で,経営状態が安定していますので分譲マンションで何か問題が起きても対処が良好なのだと言われています。

「 電鉄系 」ディベロッパーも親会社が「 電鉄会社 」なので同様だと聞いています。


次回,このコラム574号『 「 良識ある中古マンション 」購入へのチェックポイントは…。-6 』は「 ゼネコン及びメーカー系 」ディベロッパーに関してのお話しで,12月27日( 第4水曜日 ) に更新致しますのでお楽しみに…。

 

----------------------------------------------

◇ 碓井建築オフィスによるサービスはこちらから
マンション購入相談/モデルルーム・現地同行チェック/内覧会立会い
http://www.sumai-surfin.com/service/usui-office/index.html

PAGETOP