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理想通りのマイホームを購入したつもりでいても、入居後に思わぬ失敗に気付いたという方は少なくありません。
そこで本特集では、2022年11月末までに掲載した971件の体験談から、特に多かった後悔・失敗ランキングTOP5を発表します!
ランキングに沿って、先輩方の後悔・失敗体験談を見ていくとともに、後悔・失敗しないためのアドバイスもチェックしましょう。
未来のマンション・一戸建て購入者の皆さん、先輩方の悲痛な声に耳を傾け、後悔・失敗しないマンション選びに是非お役立てください。
マンション・一戸建て購入で 後悔した理由 ランキング TOP 5
まずは第1位からご紹介します。
第1位周辺環境・立地
後悔した理由の第1位は「周辺環境・立地」です。
「周辺環境・立地」に関する後悔・失敗談で多いのが、「駅から遠くて通勤・通学が不便」という嘆き。
購入前は許容できると思っていても、夏場や悪天候の日に不便を感じることが多いようです。
また、自分自身は自動車通勤であっても、お子さんの通学が大変そうで可哀想に感じるという意見もありました。
お子さんの学区に関する後悔・失敗談も多く寄せられました。
家の近くに保育園が無く通園に時間がかかって大変、小学校が遠く子どもの通学路が心配といった意見が多いです。
また、目の前にマンションが建って、日当たりや眺望が悪化してしまったという声も聞かれました。購入時には分からなかった人が大半で、ショックは大きいようです。
周辺環境・立地で後悔・失敗しないために
立地で後悔しないために、現地調査を漏れなく行いましょう。
部屋の内装はリフォームにより変えることができますが、周辺の立地は自分ではどうにも変えられないため、慎重に判断すべきポイントです。
平日と休日、日中と夜間では周辺の雰囲気が大きく異なる場合もあるので、曜日や時間帯を変え、複数回の訪問をおすすめします。
現地調査の際は、物件から最寄り駅までの経路も必ず確認しましょう。
例えば、歩道橋や陸橋、坂道を通る経路である場合、広告記載の分数よりも遠く感じたり、老後に苦労したりする可能性があります。
また、経路上にどんなお店があるかもチェックしたいポイントです。
最寄り駅からの経路上にスーパーやドラッグストアがあると、帰り道に買い物が済ませられ便利です。
日当たりや眺望を重視する方は、物件の周辺に駐車場があるかどうかを確認しましょう。
駐車場は人が住んでおらず、建物取り壊しの必要もないので、新しい建物が建てられやすいです。
マンションの近くに将来どんな建物が建つ計画があるのか、自治体のサイトで都市計画もチェックしておきましょう。
また、子育て世代の場合、子供の通学路を実際に歩いてみることを勧める人が多くいました。ガードレールのない狭い道を通る場合は、遠回りして通学するというケースも考えられます。
そして、お子さんを保育園に入れたい場合は保育園の空き状況のチェックが必須です。
購入したマンションの近くで保育園を探したところ、どこもかしこも待機児童が多く入居前から売却を考えなければならないケースも。
住まいサーフィンでは東京23区の保育園に入りにくい・入りやすい駅ランキングを公表しています。都心のマンション・一戸建て購入を検討している方は必見です。
第2位部屋選び
後悔した理由の第2位は「部屋選び」です。
まず、マンション・一戸建て購入者に共通して多かったのが、「一部屋足りなかった」という意見です。
入居後に子供の人数が増えた、夫婦2人暮らしのため1LDKを選んだが仕事部屋も欲しかったといったエピソードが寄せられています。
続いて、一戸建て購入者に多いのが「庭や外構の植栽は不要であった」という意見です。
購入時は庭への憧れがあったものの、実際に住んでみると草木の手入れや雑草抜きが面倒だったという声が多く寄せられました。
部屋選びで後悔・失敗しないために
すべての理想が叶う完璧なマイホームを手に入れるのは至難の業。
日当たり、部屋の広さ、部屋数、間取りといった様々な条件を取捨選択し、自分達にとってこれだけは絶対に譲れない条件の見極めが大切です。
防音対策、収納スペース、部屋による間取りの違いなど、気になる点はモデルルームに訪問して販売担当者に確認しましょう。
また、2人目以降のお子様が生まれ、部屋数が足りず引っ越したという失敗は多いです。
自宅購入を考え始めたばかりの方は、「子供は何人欲しいか」、「老後はどこに住みたいか」等、将来計画をご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。
子育て世帯のマイホーム購入について、おすすめのタイミングや予算、住宅ローンについてはこちらの記事をご参照ください。
第3位騒音問題
後悔した理由の第3位は「騒音問題」です。
騒音には、近くの店や通りから聞こえる外部騒音と上階や隣室からの生活音に悩まされるマンション内騒音の2つがあります。
多かったのは、後者の生活音によるマンション内騒音でした。
まず、外部騒音で多かったのが幹線道路に面していて車が通る音がうるさいケースです。
大通りの場合、夜中も交通量が多いので昼夜問わず窓を開けられないといった意見が多いです。
また、車の走行音だけではなく、排気ガスが気になるという意見もありました。
そして、マンション購入者の後悔で特に多いのが、「上の階の騒音が気になる」という意見です。
小さいお子さんがいるご家庭では、子供の足音で注意を受けてしまったというエピソードも寄せられました。
騒音問題で後悔・失敗しないために
外部騒音が気になる場合、窓の防音対策は確認必須です。
二重窓・二重サッシが採用されていれば、外からの音漏れはほとんど気にならなくなると言われています。
マンション内の騒音に関して意識したいのは、隣の部屋との戸境壁と床のスラブの厚さ。
音を遮るには、できるだけ厚みのある壁である必要がありますが、特にタワーマンションでは、構造上の理由からコンクリートは使用できず、乾式壁が使用され、厚さにも制限があります。
防音面を考えると、戸境壁は200㎜以上、床スラブは200~300㎜以上が求められると理解しておきましょう。
コンクリートが使用された物件であれば、音漏れのリスクはかなり軽減されます。
また、部屋の間取りによっても音漏れが起こります。隣室の水回りが寝室と隣接していないかどうかを確認するとよいでしょう。
しかし、騒音対策が万全なマンションでも音の感じ方には個人差があります。
物理的な対策の他に考慮したいのが、属性が近い人が多く住むマンションやエリアを選ぶことです。
ファミリー向けの新築マンションや大規模分譲地の入居者は小さいお子さんのいるご家庭が中心で「お互い様」という雰囲気があり、子どもの出す音に神経質にならずに済んだといった意見もありました。
第4位金銭的な負担
後悔した理由の第4位は「金銭的な負担」です。
金銭面で多く見られた後悔が、「毎月のローン負担が苦しい」という意見です。
近年、住宅価格が高騰していることもあり、無理な支払い計画を立ててしまったと後悔する方も多いようです。
また、築年数が古く住宅ローン控除の対象外の物件であることを、購入後に知ったという失敗談もありました
金銭的な負担で後悔・失敗しないために
住宅価格の高止まりが続く一方で、住宅ローン金利は過去最低水準で推移している現在。
住宅ローン金利が低いことから借入限度額ギリギリまでローンを組む購入者も多いですが、今後の経済動向には注意が必要です。
現在、世界的に訪れたインフレの波により、海外ではローン金利を上げている国が増えています。
日本でも、2023年4月の黒田日銀総裁の任期終了以降、これまでの金融緩和政策が転換期を迎える可能性があります。
仮に今後、住宅ローン金利が上昇しても対応できるように無理のない返済計画を立てておくことが大切です。
住宅ローン金利の最新動向については、こちらの記事をご参照ください。
また、住宅購入時には、住宅ローン控除やこどもみらい住宅支援事業といった支援制度が活用できる場合があります。忘れずにチェックしましょう。
中古物件を購入する場合も、1982年1月1日以降に建築された住宅であれば、住宅ローン控除の対象となります。1981年以前の住宅を購入した場合は、住宅ローン控除は受けられませんので注意しましょう。
第5位経年劣化
後悔した理由の第5位は「経年劣化」です。
新築マンションの価格が高騰していることから、値ごろ感のある中古マンションを検討する方が増えています。
しかし、その一方で中古物件の「古さ」を失敗点として挙げる方が多くいました。
もっとも多かったのが、リフォーム済み物件であっても水回りは汚いままだったという意見です。
内覧時は見落としていたが、実際に住み始めると細かい部分の汚れが気になってくる場合があります。
また、築年数が古いマンションを購入した方の意見で多かったのが、設備そのものがひと昔前の仕様であったという意見です。
居室の天井が低すぎる、室外機がベランダに置けない、エレベーターがないといった築古マンションならではの後悔もありました。
経年劣化で後悔・失敗しないために
リフォーム済みの中古物件は一見綺麗に見えますが、修繕範囲に注意が必要です。
パッと見は綺麗に直されていても、トイレやユニットバスなどの水回りはそのままというケースがあります。
中には、入居後すぐに色々な箇所が壊れてしまったという失敗談もありました。
入居と同時のリフォームであれば、かかった費用を住宅ローンに組み込める場合もあります。気になる箇所は入居前にまとめて直してしまった方が入居後の満足度が高くなるでしょう。
また、中古マンションを検討する際は、リフォームで直せない部分の劣化についても忘れずにチェックしましょう。
居室内のサッシや窓は、マンション共用部であり勝手に交換できないケースが多いためご注意ください。
また、エントランスが古い、建物全体の臭いが気になる、ドアが重くてバタンと閉まるなど、共用部の劣化が目立つケースがあります。
入居後は毎日エントランスを通ることになりますので、入居後の生活をイメージし、許容できるかをよく考えておく必要があります。
番外編
「その他」のお悩みとして、購入前の下調べ不足を後悔する意見も寄せられました。
一生に一度の大きい買い物である自宅購入。事前の情報収集をせずに購入すると、大きく損をしてしまうリスクがあります。
住まいサーフィンでは、SUUMO(スーモ)やHOMES(ホームズ)、athome(アットホーム)などの不動産ポータルサイトでは得られない、独自の価格情報をご提供しています。活用方法はこちらの記事をご参照ください。
まとめ
さまざまな先輩方の後悔・失敗体験談を見てきましたが、いかがでしたか。
マンション選びの参考になったでしょうか。
アンケートの中には、部屋に入った瞬間のフィーリングが大切という意見もあれば、最低4つ以上複数会社のマンションを検討し、直接提案を聞くことが大切だというアドバイスもありました。
マイホーム購入は人の数だけ正解があるもの。ご自身が納得できるマイホーム探しのための参考として、後悔・失敗ランキングをお役立ていただければ幸いです。
今回のランキングでは、971件の体験談の総合的な集計を発表しました。最後にまとめとして、住宅タイプ別の後悔・失敗ポイントをご紹介します。
新築マンションでは「立地・周辺環境」のお悩みが多くなりました。
マンションは生活利便性の高い立地に建てられるため、賑やかな環境が合わない方はストレスを感じる場合もあります。
モデルルーム見学だけではなく建設地の周辺環境についても、しっかりと現地調査を行うことをおすすめします
中古マンションでは、「騒音」「経年劣化」のお悩みが上位になりました。
マンションの防音・遮音性能は年々向上しているため、築年数が経過している中古マンションの方が騒音を強く感じる傾向にあるようです。
また、「経年劣化」については、リノベーション済みであっても住んでみると細かな部分の古さや建物自体の老朽化が気になるというお悩みが多くありました。
一方で、一戸建ての場合、騒音のお悩みは大幅に少なくなります。
一戸建てで最も多いお悩みは、「部屋選び」となりました。
分譲一戸建ては自由設計の物件も多く、吹き抜けや庭、駐車場、階段の位置、コンセントの位置など自分たちで決めた設計に後悔している意見が聞かれます。
住まいサーフィンでは、900件以上あるマンション・一戸建て購入の後悔・失敗体験談をカテゴリ別にお読みいただけます。事前の情報収集で後悔するリスクを減らし、理想のマンションに出会えるよう万全の準備をしておきましょう。
しかし、慎重に検討して購入した住まいであっても、入居後に想定外のトラブルが起きてしまう可能性もあります。
いつでも住み替えが出来る「資産価値」の高いマイホームを選んでおくと、万が一の場合も安心です。
こちらのコラムでは、「資産価値」の重要性をより詳しく解説するとともに、専門知識不要で「資産価値」の高いマイホームを見つける手順をご紹介しています。
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