櫻井幸雄が見たマンション市況&狙い目物件 狙い目マンションはこれだ!
バブル再燃という人もいるが……

都心マンションと一部郊外駅近マンションの価格が上がったことから、「不動産バブル再燃」の声が聞かれるようになった。

どうも現代の20代、30代の方々は必要以上にバブルという言葉に神経質になっているように思えるのだが、それはさておき。不動産価格が上がり始めると、すぐに「バブルか」と騒ぎ立てる傾向が今はある。

しかし、現在の不動産市況を見ると、昭和から平成にかけてのバブルと異なる点がいくつもある。まず、金利水準が大きく異なる。30年ほど前のバブル期、住宅ローンの金利は5.5%から6.5%程度で、現在はその10分の1。バブル当時、株価は3万円レベルまで上がったが、今はその半分の水準。また、当時はインフレで、消費は美徳と考えられていたのに、今はデフレから脱しきれず、節約・貯蓄が美徳とされる。

加えて、バブル期の日本では都心のマンションや土地を購入した人の多くが直後に転売し、利益を手にした。つまり、不動産が金儲けの手段となり、短期間での転売が繰り返されていたのだ。それに対し、今、新築マンションを購入した人は、当分所有し続ける気持ちでいる。転売目的ではなく、インフレに備えて優良資産を抱え込む気持ちでマンションを購入している。

以上のように、バブル期を思い返してみると、現在と異なる状況が多い。

同じなのは、「都心マンションの分譲価格がバブル期の水準になった」ということだけだ。しかし、である。「バブル期と同じ水準になった」といっても、30年の間に値上がりしたとも考えられる。30年前、週刊誌は150円程度だったし、車のカローラは100万円ほどで購入できた。映画のロードショー料金が1000円。大卒の初任給は12万円くらい。牛丼やハンバーガーのように30年間たいして上がっていないものもあるが、多くの分野で値上がりは起き、値上がりした商品の多くは30年間で値段が倍くらいになっている。

そう考えたとき、現在の新築マンションの分譲価格はどうだろう。

郊外マンションには30年価格据え置きも

都心部のマンションがバブル期と同じ価格水準だとしても、30年間で倍に値上がりした結果と思えば、大騒ぎするには当たらない。

加えて、郊外で駅から徒歩10分以上の新築マンションは値上がりしていないという事実もある。3LDKが3500万円程度で購入できる物件もあり、その価格水準はバブルが始まる前、昭和60年前後と同じだ。つまり、牛丼のように、30年以上同じ価格水準を保っているわけだ。

建設費が大幅に上がる中、3500万円の3LDKは奇跡の価格設定といえる。

30年間の値上がりを考えれば、「バブル再燃」を心配する必要はない。それよりも、30年間価格水準が上がらないマンションがあることに注目すべきだろう。

価格が上がった都心マンションも、欧米の価格水準と比べると、まだ価格が抑えられている。その事実から、今は優良なマンションを早めに確保したほうがよいという発想も出てくる。

バブル再燃と騒ぐのは、まだ早すぎる。今は、まだお買い得物件を探しやすい。私には、そう思えてならない。

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年間200件以上のマンション、建売住宅を見て回る住宅ジャーナリスト櫻井幸雄。実際に歩き、目で見て、耳で聞き集めた情報には、数字の解析だけでは分からない「生々しさ」があふれている。
 この新鮮情報を「住まいサーフィン・レポート」としてまとめて主要マスコミに配布。あわせて、住まいサーフィン上でも公開する。住まいサーフィン上ではレポートとともに、旬の狙い目物件も紹介。マンション購入のアドバイスとする。

住宅ジャーナリスト櫻井幸雄の経歴
1954年生まれ。1984年から週刊住宅情報の記者となり、99年に「誠実な家を買え」を大村書店から出版。
以後、「マンション管理基本の基本」(宝島社新書)、「妻と夫のマンション学」(週刊住宅新聞社)、「儲かるリフォーム」(小学館)などを出版。
最新刊は「知らなきゃ損する!21世紀マンションの新常識」(講談社刊)。
テレビ朝日「スーパーモーニング」の人気コーナー「不公平公務員宿舎シリーズ」で住宅鑑定人としてレギュラー出演するほか、「毎日新聞」で、住宅コラムを連載中。「週刊ダイヤモンド」「週刊文春」でも定期的に住宅記事を執筆している。
◇ オフィシャルサイト:http://www.sakurai-yukio.com

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