2018年秋から冬 櫻井幸雄が探した狙い目マンション 2018年秋から冬 櫻井幸雄が探した狙い目マンション

2018年の秋から冬にかけて購入可能なマンションのなかから、狙い目と評価される物件を私の視点からピックアップした。

ブリリアシティ三鷹

東京建物、住友商事

 今、東京23区内では、「価値を再評価される大規模マンション」が複数出ている。以前、このレポートで紹介した「プラウドシティ大田六郷」や「ザ・パークハウス オイコス 赤羽志茂」が、その好例。失礼ながら、販売当初は人気がいまひとつだったが、販売開始から1年後や建物ができあがってから注目度が上がり、急に売れ行きがよくなるマンションである。

 その理由は、2つ考えられる。

 一つは、価格の妥当性が正当に評価されるようになったこと。今、23区内では新築マンションの価格上昇が著しく、3LDKが最低でも6000〜7000万円台という新築マンションが増えてしまった。それに対し、「このマンションなら、まだ安く購入できる」と価格が再評価されるようになったわけだ。

 二つ目の理由は、土地価格と建築費が高止まりしているせいで、高仕様のマンションが減ってきていること。これだけ仕入れ価格が高騰してしまうと、マンション開発業者としては設備仕様などのグレードを落としがちだ。それに対して、少し前の時期に供給が始まった上記2物件の商品力が見直されているというわけだ。

 同様に、価格が抑えられた高仕様の大規模マンションとして、今回レポートしたいのが練馬区内に建設されている「ブリリアシティ三鷹」だ。

 全436戸の大規模マンションで、住戸の平均面積は約75m2。このところ、仕入れ価格高騰のため23区内には60m2台の3LDKが増えたことを考えると、二回りくらい大きな間取りといえる。それでいて、分譲価格は3LDKが3900万円台から。

 しかも、チープなマンションではない。キッチンには、クォーツ・ストーンを用いたキッチン天板、ディスポーザー、ガラストップコンロなどが標準設置され、玄関キーをポケットやバッグに入れているだけでオートロックが解除されるハンズフリーキー・システムも標準採用される。価格は抑えられるが、商品の質はむしろ高い。

 こんな条件が実現した理由のひとつが、「JR中央線三鷹駅からバス10分、バス停から徒歩2分」という立地条件にありそうだ。

 これを見て「いくらグレードが高くても、バス便立地では…」と感じた人もいるだろう。しかし、同マンションには「こんなバス便ならいいか」と思える要素がある。いわば、「よいバス便立地」なのだ。

 私は常々「よいバス便立地とわるいバス便立地がある」と言い続けてきた。よいバス便立地とは、「駅までの所要時間が読める」ことが基本条件になる。バスが時間通りに来ない、もしくは駅に近づくと渋滞に巻き込まれてバスが進まないといったバス便は、時間が読めず利用しにくいしストレスも溜まる。その点、朝の渋滞にも巻き込まれず、時間通りに運行されるバス便ならば、問題はない。それが、「よいバス便立地」というわけだ。

 「ブリリアシティ三鷹」の場合、JR三鷹駅までバスで10分だが、通勤時は3分に1本の間隔でバスが出るため、時間が読みやすいどころか時刻表を気にする必要すらない。また、最寄りバス停までは徒歩2分(約110m)で、しかもそれが始発駅だから、座れる確率も高い。ちなみに、三鷹駅はJR中央線の特別快速停車駅で、始発電車も利用可能。つまり、バスも電車も、ずっと始発便で通勤することが可能だ。

 さらに、当バス路線は武蔵野市役所などの行政集積エリアと、JR三鷹駅を結ぶ重要交通手段だ。実際、通勤時間帯はバス専用レーンを走行することになっているため、これだけ本数が多いのに運行はスムーズ。三鷹駅までの所要時間10分は、ほぼオンタイムとなる。

 これなら、三鷹駅から徒歩10分程度のマンションと同じ場所に暮らすようなもので、しかも疲れ方はバスの10分のほうが少ない。雨の日や暑い日、荷物の多い時やベビーカーを押している時も問題はない。

 ちなみに、「ブリリアシティ三鷹」の最寄りバス停から三鷹駅までは、桜並木の名所として有名な大通りを真っすぐ一本。季節によって新緑やイルミネーションなど様々な表情を見せてくれるこの並木通りは、自然豊かな当エリアを象徴する有名スポットとなっている。ここまでの特長を持ち合わせているバス便も珍しい。

 加えて、「ブリリアシティ三鷹」は、マンションの隣接街区にカフェ併設の大規模スーパー「いなげや練馬関町店」が新設され(2018年5月オープン)、またマンションの敷地内に保育・学童施設がつくられる予定だ(2020年4月オープン予定)。バス便立地とはいえ、生活利便性は申し分ない。

 以上、3900万円台から3LDKが購入できる大規模マンションとしては、魅力が多い。「ブリリアシティ三鷹」はお買い得感が大きいマンションと評価できる。

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住まいサーフィンレポートとは?

実際に販売センターを見て回り、マンションの「今」情報を提供
年間200件以上のマンション、建売住宅を見て回る住宅ジャーナリスト櫻井幸雄。実際に歩き、目で見て、耳で聞き集めた情報には、数字の解析だけでは分からない「生々しさ」があふれている。
この新鮮情報を「住まいサーフィン・レポート」としてまとめて主要マスコミに配布。あわせて、住まいサーフィン上でも公開する。住まいサーフィン上ではレポートとともに、旬の狙い目物件も紹介。マンション購入のアドバイスとする。

櫻井幸雄

住宅ジャーナリスト櫻井幸雄の経歴

1954年生まれ。1984年から週刊住宅情報の記者となり、99年に「誠実な家を買え」を大村書店から出版。
以後、「マンション管理基本の基本」(宝島社新書)、「妻と夫のマンション学」(週刊住宅新聞社)、「儲かるリフォーム」(小学館)などを出版。
最新刊は「知らなきゃ損する!21世紀マンションの新常識」(講談社刊)。
テレビ朝日「スーパーモーニング」の人気コーナー「不公平公務員宿舎シリーズ」で住宅鑑定人としてレギュラー出演するほか、「毎日新聞」で、住宅コラムを連載中。「週刊ダイヤモンド」「週刊文春」でも定期的に住宅記事を執筆している。
◇オフィシャルサイト: http://www.sakurai-yukio.com