2018年秋から冬 櫻井幸雄が探した狙い目マンション 2018年秋から冬 櫻井幸雄が探した狙い目マンション

2018年の秋から冬にかけて購入可能なマンションのなかから、狙い目と評価される物件を私の視点からピックアップした。

ディアスタ宮崎台

JR西日本プロパティーズ

 「ディアスタ宮崎台」は、川崎市内で東急田園都市線の宮崎台駅を最寄りとする全31戸のマンションだ。決して目立つマンションではない。が、30年以上分譲マンションを見続けた私からは、“お宝”のように見える。

 理由は、つくりのよさが際立っているからだ。

 そのことを説明する前に、基本スペックを記したい。

 「ディアスタ宮崎台」は、宮崎台駅から徒歩8分で、2LDKは4100万円台からの予定。70m2前後の3LDKが中心となり最多価格帯は4900万円台と5700万円台だ。納得感の大きい価格設定なのだが、建物の質は極めて高い。

 まず、外観はアースカラーを基調にしたタイル張り。道路に面して目立つ面はもちろん、バルコニー側で目立たない面も律儀にタイルが張ってある。これは、まじめなものづくりの姿勢を示している。さらに、驚くのは駐車場と駐輪場を屋内に設けていること。4000万円台、5000万円台で購入できるマンションで屋内駐車場を備えているのは珍しい。

 そして、5階建て全31戸という小規模なのに、ホテルのような内廊下方式となり、玄関キーをポケットやバッグに入れているだけでオートロックが解錠されるTeburaキーを採用している。

 住戸内では、コーナーハイサッシの採用で、大きな開放感を実現。キッチンでは食器洗い乾燥機と天然石カウンターが標準設置となり、システムキッチンとは別に食器棚も全戸に標準設置される……設備仕様のレベルは分譲価格を大きく超えている。

 「ディアスタ宮崎台」は、建設地にも注目点が多い。

 宮崎台駅から徒歩8分の建設地一帯は、静かな住宅エリア。道路を隔てた隣接地に、宮崎第3公園と宮崎台小学校がある。宮崎台小学校は地元での評価が高い公立小学校で、子育て世帯にとってはうれしい特徴となる。

 買い物は、駅からマンションまでの道筋にある東急ストアやライフ宮崎台店が便利。坂道が多い東急田園都市線沿線だが、宮崎台駅から「ディアスタ宮崎台」までは、ほぼフラットで歩きやすい。

 最寄りの宮崎台駅は急行が停車しない各駅停車の駅。しかし、決して不便ではない。各駅停車の駅だからこその利点もある。

 理由を説明しよう。

 各駅停車しか停まらない宮崎台駅から渋谷駅に向かう場合、途中の溝の口駅で急行に乗り換えることを考えがち。その所要時間は16分。といっても、この「16分」は電車に乗っている時間で、実際には乗り換えの時間が加わる。実質19〜20分といったところか。

 これに対し、乗り換えなしの各駅停車で「渋谷」駅に向かった場合の所要時間は、日中の時間帯で22分。これは、途中駅で急行の通過待ちがない最速のケースで、通過待ちがあると、所要時間は25分程度となる。それでも、途中駅で急行に乗り換えたときとの時間差は、さほど大きくはない。急行の通過待ちをしない電車であれば、その差はさらに縮まる。

 そのため、東急田園都市線の利用者には、あえて急行に乗り換えず各駅停車のまま都心に向かう人が少なくない。そのほうが、混雑度も緩やかであるからだ。

 「各駅停車駅でもいいじゃない」と思えるのは、渋谷から各駅停車で30分以内の駅ではないか、とかつて東急田園都市線沿線に住んでいたことのある私は考えている。

 宮崎台駅は、まさにその条件を備えている。加えて、宮崎台駅は、商業施設が集まる二子玉川駅やたまプラーザ駅の中間で、自由が丘駅も近い。目立つ駅ではないのだが、宮崎台駅には隠れた魅力が多いわけだ。

 「ディアスタ宮崎台」は、今年8月に建物が完成し、この9月から販売が始まった。取材した10月下旬に第1期の建物内モデルルームがオープンしたばかり。そのため、消費税8%の対象物件となり、実際の建物を見て、購入を検討できる長所もある。

 穴場立地の隠れた銘品といえるマンションである。

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住まいサーフィンレポートとは?

実際に販売センターを見て回り、マンションの「今」情報を提供
年間200件以上のマンション、建売住宅を見て回る住宅ジャーナリスト櫻井幸雄。実際に歩き、目で見て、耳で聞き集めた情報には、数字の解析だけでは分からない「生々しさ」があふれている。
この新鮮情報を「住まいサーフィン・レポート」としてまとめて主要マスコミに配布。あわせて、住まいサーフィン上でも公開する。住まいサーフィン上ではレポートとともに、旬の狙い目物件も紹介。マンション購入のアドバイスとする。

櫻井幸雄

住宅ジャーナリスト櫻井幸雄の経歴

1954年生まれ。1984年から週刊住宅情報の記者となり、99年に「誠実な家を買え」を大村書店から出版。
以後、「マンション管理基本の基本」(宝島社新書)、「妻と夫のマンション学」(週刊住宅新聞社)、「儲かるリフォーム」(小学館)などを出版。
最新刊は「知らなきゃ損する!21世紀マンションの新常識」(講談社刊)。
テレビ朝日「スーパーモーニング」の人気コーナー「不公平公務員宿舎シリーズ」で住宅鑑定人としてレギュラー出演するほか、「毎日新聞」で、住宅コラムを連載中。「週刊ダイヤモンド」「週刊文春」でも定期的に住宅記事を執筆している。
◇オフィシャルサイト: http://www.sakurai-yukio.com