第15回 管理会社満足度調査ランキング2023
目次
- 上位の満足度は安定的に推移し、継続的に高いサービスを提供し居住者も満足をしていることが確認できた。半面、満足度スコアの上昇は頭打ちが見られ、今後の満足度の向上はやや困難さを伴うことが予想される。
- 昨年に続き、管理員業務に対する満足度は低下が見られた。管理員職は比較的年齢層が高い労働者が多く、一定の退職が発生するも、全国的な労働力不足から各社採用の困難さが増している。
- 管理員に限らず、今後も質の高いサービスの提供を受ける為には他の職種同様高い給与を提示し、競争力のある従業員の確保が課題となる。
- 昨年同様、古くから全国展開している管理会社では地方部の人員採用の困難さと相対的に首都圏と比較し管理費が安価なため、首都圏中心の事業者と比較し、満足度が上がりにくい傾向が今年も見られた。
- 全体の総合満足度1位は、今回初めて三井不動産レジデンシャルサービスとなった。全カテゴリー、ほぼすべての項目がTOP5に入り、総合力の高さが目立つ結果となった。
- 理事経験者による満足度の1位も三井不動産レジデンシャルサービスとなり、2冠となった。
- 管理戸数10万戸未満部門1位は、東京建物アメニティサポートとなった。ほぼすべての項目がTOPとなり、6年連続の一位となった。
- 全体・理事経験者ともに2位は野村不動産パートナーズとなった。すべての項目で全体平均を上回り、総合力の高さが目立つ結果となった。
- 全体4位の住友不動産建物サービス、同5位の三菱地所コミュニティはいずれも昨年と同順位となり、安定したサービスの提供と総合力の高さを有する結果となった。
スタイルアクト株式会社(東京都中央区・代表取締役:沖有人)が運営している、分譲マンション購入・売却検討者30万人を有する分譲マンションのセカンドオピニオンサイト「住まいサーフィン」(https://www.sumai-surfin.com/)は、マンション居住者に対し、管理会社満足度調査を行いました。本調査は2009年から実施しており、今回で15年目となります。
本調査は汎用的な調査パネルを用いず、分譲マンションに特化した自社30万人のパネルから回答を得ることで、より正確に居住者の声を聞くことを目的としたマンション管理に関する調査です。「住まいサーフィン」会員30万人のうちマンション購入済みの居住者や全国の大規模マンションの理事長様などに対し、管理状況に関する満足度について調査をしました。更に「管理人」「フロント」「管理会社」に分けて上位社の詳細を公表します。
- 実施時期
- 2023/07/11~2023/08/20 (インターネット調査、郵送調査)
- 調査対象者
- 住まいサーフィンの会員、全国の大規模マンションの理事長様
- 有効回答数
- 2,700(サンプル数20件以上の管理会社を公表。ランキングは回答数25件以上、かつ平均築年が回答全体平均と著しく乖離していない会社に限り対象)
全体ランキング1位 三井不動産レジデンシャルサービス
全体ランキングの総合満足度1位は、三井不動産レジデンシャルサービス(74.7ポイント、前年比-0.2ポイント)。次いで、野村不動産パートナーズ(72.2ポイント、同-3.7ポイント)、東京建物アメニティサポート(70.5ポイント、同-3.0ポイント)。
三井不動産レジデンシャルサービスは、 特に(2)フロントスタッフの “業務遂行”や(3)管理会社の“コールセンター対応”などに対する評価が高く、その他全般的にほとんどの項目でTOP5入りし、総合力においても(5)満足度と(6)推奨度の得点が共に1位となり、初めて総合満足度1位となった。
野村不動産パートナーズは、(2)フロントスタッフ、(3)管理会社の各項目において昨年に続き高い評価を得ることができたが、(1)管理人に関しては昨年に続き上位のなかでは相対的にスコアを落とし、総合満足度においても低下が見られたが、全体2位と今年も高い評価となった。
東京建物アメニティサポートは、今年も上位のなかでは唯一管理戸数が10万戸未満と規模感では異なるものの(1)管理人、(2)フロントスタッフ、(3)管理会社に対する評価が今年も高く、 (5)満足度・(6)推奨度ともに高い評価を受け、今年も全体3位となった。
また、4位の住友不動産建物サービスは(1)管理人に対する評価が例年高く、今年も管理人業務遂行において1位となったが、他の項目でポイントが伸びず、昨年と比較すると管理人に対する評価をやや下げる結果となった。
5位、三菱地所コミュニティは、唯一上位5社のなかで昨年との比較で総合満足度を上昇させ、今年も総合力の高さがあらわれる結果となった。
その他、通称メジャー7と呼ばれるデベロッパーのマンション管理会社では、大京アステージが他社と異なり、首都圏以外の地方の管理物件が特に多く、実際今回の調査結果においてメジャー7のなかで最も管理費の㎡単価が安価で、コストパフォーマンスにおいても3位となった。
尚、今回サンプル数が少なく、回答が特定の物件に偏りが見られたためランキング対象外となったが、阪急阪神ハウジングサポートは、(1)管理人と(2)フロントスタッフに対する評価が非常に高く、 (5)満足度・(6)推奨度ともに高い評価を受けていることが分かった。
10万戸未満の管理会社ランキング1位 東京建物アメニティサポート
管理戸数10万戸未満の企業のランキング1位は、東京建物アメニティサポート。
東京建物アメニティサポートはほぼすべての項目で1位となり、同カテゴリーで6年連続の1位を獲得。10万戸以上を含む全体ランキングでも3位と、(3)管理会社として居住者から高い評価を得ている。
また、日鉄興和不動産グループの日鉄コミュニティが今年も(1)管理人に対する高い評価に加え、(2)フロント(3)管理会社においてもTOP5に入る結果となった。例年、同項目に高い満足度を得られている。
全体・理事経験者ともにランキング2位 野村不動産パートナーズ
理事経験者による満足度の1位も三井不動産レジデンシャルサービスとなり、2冠となった。
当社における調査において14年連続1位であった野村不動産パートナーズは今年初めて2位となったが、引き続き非常に高い満足度を得られ、全体・理事経験者ともに2位となった。総合満足度スコアはともに2位と高い評価ながら、理事からの回答では昨年との比較で-5.5ポイントとやや評価を下げており、理事とのより高いコミュニケーションが期待される結果となった。
理事経験者による満足度の1位も三井不動産レジデンシャルサービスとなり、2冠となった。2位は野村不動産パートナーズ、 3位は東京建物アメニティサポートとなった。
本件に関するお問合せ
担当:住まいサーフィン広報担当
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