細野透の「赤信号・黄信号・青信号」不定期

[第25号]賑やかな環境を好む人に向く「クレヴィア文京湯島」

2019年03月29日

細野 透 ( ほその とおる )

東京メトロ千代田線「湯島駅」から徒歩1分

 伊藤忠都市開発が2019年3月中旬に第1期販売を開始した、「クレヴィア文京湯島」を取材してきました。まず案内図を見て下さい。「立地」と「周辺環境」がいいのは一目瞭然です。

案内図
 (画像データはすべて伊藤忠都市開発の提供)

 「クレヴィア文京湯島」の敷地は、東京メトロ千代田線「湯島駅」3番出口のすぐ隣なので、実際には数秒で到着するのですが、物件の概要欄には「徒歩1分」と書いてあります。その理由が分かりますか?

 それは、不動産の広告について定める、「不動産の表示に関する公正競争規約」の「施行規則」に、次のように記されているためです。

 施行規則第10条(10)──徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示すること。この場合において、1分未満の端数が生じたときは、1分として算出すること。

 これは要するに、マンションの隣にある「湯島駅」3番出口まで数秒しかかからなかったとしても、「それを繰り上げて1分と表示しなさい」という意味です。

 

湯島天満宮、不忍池、上野公園、飲食店街、アメヤ横丁

 「湯島駅」に徒歩1分というだけではありません。銀座線「上野広小路駅」に徒歩4分、JR山手線・京浜東北線「御徒町駅」に徒歩6分と交通利便性はダントツです。ほかにも日比谷線「上野広小路駅」も利用可能です。

 千代田線、銀座線、日比谷線、山手線、京浜東北線はいずれも都心を通る幹線なので、交通利便性は優れています。

 「クレヴィア文京湯島」はまた、周辺環境も優れています。まず「湯島天満宮」の門前町として栄えた街なので、そういった雰囲気が残っています。

 私が取材した当日は、湯島天満宮の境内では、「白梅」「紅梅」「ピンク色の梅」が咲き誇り、大勢の老若男女がその花と香りに酔ったような顔をして見とれていました。

 また東北の方向に数分歩くと「不忍池」と「上野公園」があります。上野公園は桜の名所として知られていますし、上野の森美術館、東京都美術館、国立西洋美術館、国立科学博物館など多くの美術館や博物館がそろっています。

 さらに、近所には飲食店が立ち並んでいるのに加えて、少し歩くと商店街やデパートやアメヤ横丁があり、いつも大勢の人で賑わっています。そして幹線道路である春日通りを走る自動車が絶えることはありません。

 

「賑やかな環境を好む人」に向くマンション

 ここで、気をつけたい点があります。環境に対する受け止め方は人によって様々ですが、大別すると「静かな環境を好む人」と「賑やかな環境を好む人」に分けることができます。

 「静かな環境を好む人」に向くのは、ゆったりした住宅街に建つマンションです。こういう街であれば、大勢の人に出会うことも少ないし、自動車などの交通音も静かです。

 「賑やかな環境を好む人」に向くのは、飲食店や商店の近くに建つマンションです。こういう街であれば、夜になっても賑やかな声が絶えることは少ないし、自動車や地下鉄などの交通音も聞こえてきます。

 すなわち、「クレヴィア文京湯島」に向いているのは「賑やかな環境を好む人」なのです。

 一方、「静かな環境を好む人」は、幹線道路である春日通りを走る自動車や、東京メトロ千代田線を走る地下鉄の電車の音が気になるかもしれません。よって、「クレヴィア文京湯島」を選択しない方がいいと思います。

 私が取材で得た経験則によると、「商店街に近い家」や「いつもお客さんが絶えない家」や「兄弟姉妹が多い家」で育った人が、「賑やかな環境を好む人」になるようです。

 より具体的に説明すると、「男はつらいよ」のフーテンの寅さんのように、葛飾・柴又の団子屋「とらや」のような環境で育った人、ということになります。

完成予想写真
 これは「クレヴィア文京湯島」の完成予想写真です。本コラムのタイトルは、細野透の「赤信号・黄信号・青信号」ですが、写真にはそのうち青信号と赤信号が見えています。

 私的には黄信号も見えるとよかったのですが、よく考えると赤信号と黄信号と青信号が同時に見える交差点は、五叉路や六差路でないとあり得ないのかもしれません。

 

「クレヴィア文京湯島」の概要

 所在地─東京都文京区湯島3丁目2番1
 交通─東京メトロ千代田線「湯島」駅徒歩1分
 総戸数─104戸(販売対象住戸85戸、事業協力者住戸19戸)
 敷地面積─1051.11平方メートル
 延床面積─8249.67平方メートル
 用途地域─商業地域
 構造─鉄筋コンクリート造 
 規模─地上14階・地下1階建
 駐車場─22台
 自転車置場─93台
 ミニバイク置場─11台
 管理会社─伊藤忠アーバンコミュニティ(予定)
 建物竣工予定─2019年10月下旬
 入居予定─2019年11月下旬
 売主─伊藤忠都市開発
 販売代理─伊藤忠ハウジング
 設計・監理─ウィッシュワーク設計事務所
 デザイン監修─アルキフォルマ
 施工─第一建設工業東京支店、植木組東京本店
 間取り─1R、1LDK〜3LDK
 専有面積─28.29〜75.26平方メートル
 管理費等(月額)─未定

 

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細野 透(ほその・とおる)
建築&住宅ジャ─ナリスト。

 建築専門誌『日経ア─キテクチュア』編集長などを経て、2006年からフリ─ランスで活動。東京大学大学院博士課程(建築学専攻)修了、工学博士、一級建築士。

 著書に、『建築批評講座』(共著、日経BP社)、『ありえない家』(日本経済新聞社)、『耐震偽装』(日本経済新聞社)、『風水の真実』(日本経済新聞出版社)、『東京スカイツリーと東京タワー』(建築資料研究社)、『巨大地震権威16人の警告』(共著、文春新書)、『謎深き庭 龍安寺石庭』(淡交社)など。