●●●7月21日に「1通目のプレスリリース」
三井不動産レジデンシャル、鹿島建設、清水建設という3社の連名で、2020年7月21日に、「パークタワー勝どきミッド/サウス」に関する1通目のプレスリリースが届きました。
URL<https://www.mfr.co.jp/content/dam/mfrcojp/company/news/2020/0721_01.pdf>
そのリリースには、以下に示すような、かなり長いタイトルが付けられていました。
全2786戸、勝どき駅直結の商住複合大規模再開発プロジェクト
広大な緑地と水辺を抱く街「GRAND MARINA TOKYO」
「パークタワー勝どきミッド/サウス」
ニューノーマル時代のくらしの多様性に応える商品を発表
個室ブース付のリモートワークスペース
オンラインフィットネスが可能なパーソナルスタジオなど、
「新しい生活様式」のためのすまいを提案
〜今秋販売開始予定〜
そしてプレスリリースには、何点かの画像が掲載されていました。
完成予想CG(中央部の2棟)。左側がサウス棟、右側がミッド棟。
(画像はすべて、「プレスリリース」に添付されていたデータを使用)
サウス棟は「地上58階建て、総戸数1665戸」、ミッド棟は「地上45階建て、総戸数1121戸」という、大規模なタワーマンションです。
コワーキングスペースにある会議室
コワーキングスペースの平面図
●●●開発コンセプトは「BRIDGE TO THE NEXT」
プレスリリースには、「パークタワー勝どきミッド/サウス」の概要も示されていました。
◆「街、人、暮らしを結ぶ架け橋」
「BRIDGE TO THE NEXT」というコンセプトには、勝どきエリアの象徴として新たな人の流れを生み出し、次世代型のライフスタイルを発信し、「街、人、暮らしを結ぶ架け橋」となりたい、という想いを込めています。
東京湾岸エリアでも都心・銀座に近く、中央区・勝どき駅と直結する本物件は、勝どきに光をあてながら、ますます注目される湾岸エリアの現在と未来を繋ぐ、世界が注目する街づくりの実現を目指します。
◆多彩な機能を備えたミクストユース型の大規模タワーライフを実現
商業、スポーツアリーナ、保育園等の日々の生活利便施設を建物内に設け、広大な緑地と水辺空間を創出することで、都市経済圏から生活経済圏へ変わりゆくこの時代に、都市機能の集積による高い利便性と憩い の住環境を両立させる、まさに都心の新しいすまいの形態です。
◆都営大江戸線「勝どき」駅直結徒歩1分の利便性
「パークタワー勝どきミッド」は新設される地下通路で都営大江戸線勝どき駅と直結します。屋外に出る ことなく、居住フロアからエレベーターひとつで駅・足元の商業施設にダイレクトなアクセスが可能です。
地下エントランス
●●●11月18日に「2通目のプレスリリース」
三井不動産レジデンシャル、鹿島建設、清水建設という3社の連名で、2020年11月18日に、「パークタワー勝どきミッド/サウス」 に関する2通目のプレスリリースが届きました。
URL<https://www.mfr.co.jp/content/dam/mfrcojp/company/news/2020/1118_01.pdf>
そのリリースには、以下のようなタイトルが付けられていました。
全2786戸、勝どき駅直結の商住複合大規模再開発プロジェクト
「GRAND MARINA TOKYO」
「パークタワー勝どきミッド/サウス」
11月20日(金)よりミッド棟販売開始
第1期1次販売戸数─237戸
最高価格─3億3980万円(153.05m²)
【参考】三井不動産レジデンシャル:「アフターコロナのすまいとくらしの意識調査」実施
セントラルラグーン(「ラグーン」とは、「水深の浅い水域」を意味する言葉)
●●●ジャーナリストとして感じた「第1の理由」と「第2の理由」
2020年7月21日に、「今秋販売開始予定」というプレスリリースが届いています。それにも関わらず、2020年11月18日に、「第1期1次販売戸数─237戸」というプレスリリースが届くのは、かなり異例です。
私は建築&住宅ジャーナリストとして、2つのことを感じました。最初に感じたのは、「随分、力が入っているなぁ!」。次に感じたのは、「何かあったのかなぁ?」。
そのため、プレスリリースを丁寧に読みこむと、「第1の理由」と「第2の理由」があることが分かりました。
◆「第1の理由」
──「パークタワー勝どきミッド」は、2019年12月に物件HPにてエントリー受付を開始して以来、エントリー数は累計で約9500件に達しました。
また、2020年9月4日から開始したモデルルームの事前案内会開催以降、総来場者数は1700組以上と、多くのお客様にご検討をいただいています。
そのため今般、2020年11月20日より、第1期1次登録販売を開始いたします。
第1期1次の販売戸数は237戸、販売価格は7260万円(55.80m²)〜3億3980万円(153.05m²)、最多価格帯は9200万円台(13戸)です──。
このようにコロナ禍であるにもかかわらず、来場者が1700組を超えているのです。それゆえに、売主として2通目のプレスリリースを出してPRしたくなるのは、「当然」なのかもしれません。
◆「第2の理由」
──三井不レジデンシャルでは、「三井のすまいLOOP会員(n=6169)」および「三井不動産レジデンシャル販売物件資料請求者・来場者(n=1343)」を対象に、『アフターコロナの住まいや暮らしに関する意識調査』を実施しました。
その結果、以下の「暮らしの変化」の兆しが明らかになりました。
①テレワークとオフィス勤務の「柔軟な両立」が、働き方のニューノーマルになっている。 また、自宅近郊のシェアオフィスやカフェなど、「自宅以外のテレワークニーズ」も高まる。
②共働き比率の高い住宅検討層において、もっとも譲れないのは「生活利便性の高さ」。アフターコロナでも都心エリアのニーズが見られる。
今回の意識調査を踏まえ、三井不レジデンシャルでは住宅デベロッパーとして、「テレワークの定着に向けた対応」「働き方の多様化に向けた対応」といった、コロナ禍を踏まえたニューノーマル時代に向けた商品やサービスの検討をいたします──。
三井不レジとしては、「調査で判明したユーザーのニーズを、本物件に、きちんと反映させている」という自負があったのではないでしょうか。
それゆえに、「売主として2通目のプレスリリースを出すことにした」と、思われます。
商業施設
細野 透(ほその・とおる)
建築&住宅ジャ─ナリスト。
建築専門誌『日経ア─キテクチュア』編集長などを経て、2006年からフリ─ランスで活動。東京大学大学院博士課程(建築学専攻)修了、工学博士、一級建築士。
著書に、『建築批評講座』(共著、日経BP社)、『ありえない家』(日本経済新聞社)、『耐震偽装』(日本経済新聞社)、『風水の真実』(日本経済新聞出版社)、『東京スカイツリーと東京タワー』(建築資料研究社)、『巨大地震権威16人の警告』(共著、文春新書)、『謎深き庭 龍安寺石庭』(淡交社)など。