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2024年6月14日に、日銀は長期国債の買入れを減額する方針を決めました。この決定は、住宅ローンにどのような影響を与えるのでしょうか。
また、2024年3月にマイナス金利政策が解除され、一部ネット銀行では変動金利の基準金利が上がりました。変動金利は今後上昇するのか、気になる方も多いでしょう。
本記事では、住宅ローン金利の最新情報と今後どう推移するのかについて解説します。
目次
1.今後の金利推移はどうなる?
気になる今後の住宅ローンの金利推移について、先にご説明します。
結論としては、変動金利は直ちに大幅に上昇するわけではなく、2024年中も低金利は続くでしょう。3月のマイナス金利解除では、変動金利は変わらない銀行がほとんどでした。
ただし、2024年7月に利上げが決定する可能性があります。その場合は変動金利は緩やかに上昇することが考えられます。
固定金利については、今後上昇していく可能性が高くなっています。
2024年6月13・14日に行われた日銀の金融政策決定会合で、長期国債の買入れを減額していく方針が決まりました。買入れが減額することで国債の需要が少なくなり、国債の価格減少に繋がります。国債価格が減少すると利回り上昇になる、つまり長期金利は上昇すると考えられます。
後ほど詳しく解説しますが、住宅ローンの固定金利は長期金利(10年国債の利回り)が基準です。そのため、長期国債買入れの減少は固定金利に影響を与えることになります。変動金利には影響はありません。
住宅ローンに関連する日銀の金融政策についてさらに詳しく見ていきましょう。
2024年3月19日に、日銀はマイナス金利政策の解除とYCC(イールドカーブ・コントロール)の撤廃を発表しました。
マイナス金利解除等に至ったのは、2%の物価安定の目標を持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況になったからです。短期金利と長期金利は、2024年3月以降はこのように運用されています。
画像出典:日本銀行・金融政策の枠組みの見直し(2024年3月)
画像右側の長期金利について、2024年6月の金融政策決定会合で「長期国債買入れの減額」が決定しました。具体的な減額計画は、7月に決まる予定です。
先ほど解説したように、長期国債買入れの減額は長期金利の上昇に繋がります。そのため、この減額決定は事実上の量的引き締めとも言われています。
住宅ローンの話に戻りましょう。
住宅ローンには変動金利と固定金利の2つの金利タイプがありますが、変動金利は短期金利(短期プライムレート)、固定金利は長期金利が基準となっています。
今後の変動金利
短期金利が0~0.1%程度で推移するようになると、変動金利は上がるのでは?と考える方も多いでしょう。しかし、今回0~0.1%程度で推移するのは無担保コールレートで、短期プライムレートとは別のものです。
- 無担保コールレート:金融機関同士が無担保で資金を借りて、翌日に返済する取引にかかる金利
- 短期プライムレート:金融機関が最優良企業にお金を貸し出す際の「最優遇貸出金利」のうち、1年以内の短期貸出金利→変動金利の基準
短期プライムレートは、無担保コールレートを参考にして各金融機関が独自に決定しています。
実は、主要銀行の短期プライムレートは2009年から変わっていません。マイナス金利政策が始まったのは2016年ですが、マイナス金利になっても主要銀行の短期プライムレートは変化がありませんでした。
短期プライムレートが現在(1.475%)よりも高かった頃(1.675%)の無担保コールレートは0.2~0.3%です。今回は0~0.1%程度の推移なので、短期プライムレート(つまり変動金利)に影響はないと予想されます。
日銀は金融緩和を継続していくと表明しているので、今後急激に利上げをすることも考えづらいです。6月13日・14日に行われた金融政策決定会合においても、利上げは発表されませんでした。
ただし、住信SBIネット銀行とイオン銀行は、変動金利の基準金利を0.1%引き上げました。また、7月からはauじぶん銀行の新規契約者向け変動金利が0.01%引き上げとなっています。このように、すべての金融機関で変動金利が上昇しないわけではないのでご注意ください。
銀行によっては変動金利が短期プライムレートと連動していないことがあります。例えば楽天銀行はTIBOR(東京銀行間取引金利)を変動金利の指標としていて、2024年4月から4ヶ月連続で変動金利が上昇しています。
また、今後短期金利(無担保コールレート)のさらなる利上げがあれば、変動金利も上昇していくことが考えられます。2024年7月には利上げするのではないかと予想している専門家も多いです。もし7月に利上げされると、既に住宅ローンを借りている人は2025年1月前後から返済に影響が出ることになります。
今後の固定金利
固定金利については、10年国債利回りなどの「長期金利」を参考に決められます。
国債とは国が発行する債券で、国は投資家からお金を借り入れて、一定の利子を支払います。利回りとは投資金額に対する利益の割合のことで、償還期間が10年のものが10年国債です。
10年国債利回りは、市場の取引状況(投資家の動き)によって決まります。
最近の10年国債利回りの推移をご説明します。
2023年11月1日には10年国債利回りが0.95%まで上昇し、2013年5月以来の水準となりました。その後は低下傾向になっていましたが、2024年4月頃から上昇傾向に。
5月29日には一時1.075%となり、2011年12月以来の12年ぶりの高水準となりました。
ここで住宅ローン金利の話に戻りましょう。
2024年7月は複数の金融機関で固定金利が引き下げられました。10年固定金利の場合、先月より0.04%~0.10%減少しています。
固定金利の基準である10年国債利回りが、6月はやや低下傾向となっていたためです。
ただし、日銀は長期国債買入れの減額方針を決めました。長期国債買入れの減額は、長期金利の上昇に繋がります。そのため、今後固定金利は上昇する可能性があります。
固定金利は金利が上下しやすく、さらに現在は先が予想しづらい状況です。物件契約から融資実行までの期間が長い場合には、契約時点の参考金利から大幅に変わる可能性もあるということを念頭に置いてください。
マンション価格は今後も上昇していく
マンション価格の高騰が続いていますが、その大きな原因が金融緩和(マイナス金利政策)です。マイナス金利政策が行われている間は、金融機関が日銀にお金を預けるとマイナスになってしまいます。そのため、金融機関は積極的に企業や個人にお金を貸すようになりました。
結果的に不動産デベロッパーにも多くのお金が流れ、マンション用地の仕入れ価格は上昇し続けました。
マイナス金利政策が解除されたなら、マンション購入は価格が下がるのを待ってからの方が良いのでしょうか。
残念ながら、マンション価格は少なくともあと2年は下がらないことがほぼ決まっています。マンションは土地の仕入れから販売まで2~3年ほどかかるからです。
建築資材や人件費も高騰しているので、価格が下がる要因はありません。
今後価格が上がることが決まっていて、そして住宅ローンも現在は低金利だからこそ、早めに住宅購入をすることが重要です。
今の変動金利の相場は0.3~0.5%ですが、ネット銀行などでは0.2%台で借りることもできます。団信が充実している金融機関も多いです。
将来金利が上がって返せなくなることが不安な場合には、資産性を重視して住宅選びをしましょう。
資産性が高い住宅であれば値下がりしづらく、いざというときのリスクヘッジとなります。
資産性が高い住宅の選び方は記事のまとめでご紹介しています。
2.住宅ローンの金利推移データ!現在、変動金利は過去最低水準に
次に、現在の金利はどうなっているのか見ていきましょう。
現在の住宅ローンの金利は低水準で、特に変動金利については過去最低水準となっています。つまり、超低金利ということです。
金利が低ければ支払う利息も少ないので、お得に住宅ローンが借りられます。
フラット35と変動金利の推移を具体的に確認していきましょう。
フラット35の金利推移
まず、フラット35の金利の推移についてです。
2023年1月の金利は1.60%でしたが、その後上昇と下降を繰り返し、2023年12月には1.91%になりました。1年の間に0.31%の差になっています。
では、金利が0.31%増えると、返済額はどの程度差がつくのか確認してみましょう。
5,000万円を35年で借入したという条件で比較します。
金利 | 月々の返済額 | 総返済額 |
---|---|---|
1.60% | 155,553円 | 約6,533万円 (利息 約1,533万円) |
1.91% | 163,331円 | 約6,859万円 (利息 約1,859万円) |
同じ借入額でも、総返済額は約326万円も変わるということが分かります。
フラット35の金利は、2022年から上昇傾向です。しかし、ずっと金利が上昇しているわけではなく、前月より低下する月もあります。実際に、2023年12月~2024年2月は3ヶ月連続で前月より低下していました。
フラット35はタイミングが重要なので、借入を検討している方は金利の動向(長期金利の動き)をしっかりとチェックしましょう。
変動金利の金利推移
続いて、変動金利の金利の推移を確認していきましょう。
変動金利というと、常に金利が増減しているイメージを持っている方が多いと思いますが、実は10年以上基準金利は変わっていません。むしろ、固定金利の方が細かな増減を繰り返して推移しています。
では、なぜ現在の変動金利は最低水準と言われているのでしょうか?
理由は金融機関が適用金利を下げているからです。金融機関が自分の住宅ローンの商品を魅力的に見せるために、店頭金利から金利をマイナスしています。
金融機関同士の競争によって変動金利が低金利でお得に借入できる時代となっています。
店頭金利は2%台でも、1%未満の金利で借入をできる金融機関がほとんどです。
金利の決まり方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
ただし、今後短期金利が上がっていくと、金融機関は適用金利の引き下げ幅を縮小していくかもしれません。
一般的には、変動金利は引き下げ幅が借入期間中ずっと一定です。つまり、引き下げ幅が大きいうちに借りるのが一番お得ということです。
変動金利が上昇する可能性があるからこそ、早めに住宅購入をしましょう。
3.2024年7月の住宅ローンの金利推移
2024年7月最新の住宅ローンの金利についてご説明します。
フラット35の最新金利
フラット35(借入期間21~35年、団信あり、融資率9割以下)の7月の金利は、1.84%でした。2024年6月よりも0.01%引き下げられています。
5,000万円を35年で借入した場合、0.01%の金利変動が月々の返済額にどのような影響を与えるのか見てみましょう。
2024年6月(1.85%)と7月(1.84%)のフラット35の金利で返済額を比較します。
金利 | 月々の返済額 |
---|---|
1.85% | 161,808円 |
1.84% | 161,555円 |
1カ月あたり253円の差です。
月単位でみるとわずかな違いですが、35年間では10.6万円の金額差になります。
変動金利の最新金利
変動金利はほとんどの金融機関で変化はなかったものの、auじぶん銀行では新規契約者向け金利が0.01%上昇しました。auじぶん銀行が住宅ローン事業を開始して以来、初めての上昇となります。基準金利は変わっていないので、既にauじぶん銀行で住宅ローンを借りている人には影響はありません。
また、楽天銀行は金利が0.01%上昇し、4ヶ月連続の引き上げとなりました。
一方、PayPay銀行は金利優遇幅が拡大される期間限定キャンペーンを開始しました。新規契約者の最優遇金利は0.27%となっています。
現在は多くの金融機関において0.3~0.5%台で新規借入することが可能です。
特にネット銀行は金利が低く、キャンペーン等を適用すれば0.2%台で借りられるところも複数あります。
4.住宅ローンを借り換えるなら今はベストタイミング
借り換えをする方は、今がベストなタイミングと言えます。
10年以上前から変動金利は金利が変わっていないとお伝えしましたが、実際に適用されている金利は10年前とは大きく異なります。
つまり、基準金利(店頭金利)は同じでも金融機関の引き下げ幅(優遇幅)が大きくなっているということです。
借り換えでも新規借り入れと同じ引き下げ幅を設定している金融機関も多く、さらには新規借り入れよりも借り換えの方が金利優遇されていることもあります。
借り換えに関する手数料などを加味しても、金利の差を考えると借り換えをした方がお得なケースが多いです。
マイナス金利が解除されたので、今後は引き下げ幅が小さくなる可能性があります。引き下げ幅が大きいうちに借り換えをすることをおすすめします。
住宅ローンの金利相場について詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。金融機関別に住宅ローン金利をまとめています。
住宅ローンの金利相場をタイプ別に徹底比較!お得に借り入れするために!
最新の金利相場について解説をし、タイプ別に金利を比較します。
5.今おすすめの住宅ローン3選
数ある住宅ローンの中でも特にお得な住宅ローンを、住まいサーフィン編集部が独自に厳選しました。
ぜひ、あなたの住宅ローン選びの参考にしてみてください。
なお、店舗とインターネットどちらからも手続きができて、かつ適用金利が異なる場合、本記事ではインターネット手続きの金利を記載しています。
一般的には、インターネットからの手続きの方が金利が安いことが多いです。
おすすめの住宅ローン①auじぶん銀行
auじぶん銀行はKDDIと三菱UFJ銀行が共同で設立したネット銀行です。
特徴は次の3つです。
- ①金利が低い
- ②auのサービス利用者には特典がある
- ③がん50%保障の団信は金利上乗せがゼロで、4疾病も保障対象
まず金利についてです。
タイプ | 金利 | プラン |
---|---|---|
変動金利 | 0.329% | 全期間引き下げプラン |
固定金利(10年間) | 1.275% | 当初引き下げプラン |
固定金利(35年間) | 2.330% | 当初引き下げプラン |
※2024年7月現在
※審査結果によって異なる場合あり
さらに、auの各サービスを利用すると、金利が引き下げられます。
サービス名 | 引き下げ金利 |
---|---|
auモバイル | 0.07%引き下げ |
じぶんでんき | 0.03%引き下げ |
ネット | 0.03%引き下げ |
TV | 0.02%引き下げ |
上記すべてのサービスを利用すると、最大で金利がマイナス0.15%されるという特典です。
単品で利用することや、好きなように組み合わせて利用することもできます。
auモバイルとじぶんでんき(合計マイナス0.1%)を利用すると、金利はこのようになります。
タイプ | 金利 | プラン |
---|---|---|
変動金利 | 0.229% | 全期間引き下げプラン |
固定金利(10年間) | 1.175% | 当初引き下げプラン |
固定金利(35年間) | 2.230% | 当初引き下げプラン |
※2024年7月現在
※審査結果によって異なる場合あり
変動金利は業界トップレベルの低金利を実現しています。
5,000万円を35年間で借りたときの月々の返済額を確認しましょう。
金利タイプ | 金利 | 月々の返済額 |
---|---|---|
変動金利 | 0.229% | 123,894円 |
固定金利(10年間) | 1.175% | 145,257円 |
固定金利(35年間) | 2.230% | 171,594円 |
続いて、団体信用生命保険についてです。
auじぶん銀行では一般的な団信の他にも、充実した内容が準備されています。
団信 | 金利上乗せ | 保障内容 |
---|---|---|
がん50%保障団信 | 金利上乗せなし | がんと診断されるか 4疾病になり条件を満たせば 残高相当額の50%を保障 |
がん100%保障団信 | 金利に年0.05%上乗せ | がんと診断されたら 残高相当額を保障 |
がん100%保障団信プレミアム | 金利に年0.15%上乗せ | がんと診断されるか 4疾病になり条件を満たせば 残高相当額を保障 一時金の給付もあり |
ワイド団信 | 金利に年0.3%上乗せ | 一般的な団信に 加入できない方のために 引受範囲を拡大した団信 |
がん50%保障団信は金利上乗せなしなので、低金利を継続したまま手厚い保障を受けることができます。
また、がん50%保障団信・がん100%保障団信・がん100%保障団信プレミアムには全疾病長期入院保障もついています。
なお、auじぶん銀行は2023年7月から団信がより充実した内容になりました。
「がん50%保障団信」には、4疾病(急性心筋梗塞・脳卒中・肝疾患・腎疾患)にかかり条件を満たした場合の残高50%保障が付帯。
「がん100%保障団信」は、金利が0.1%から0.05%に引き下げられました。
さらに、「11疾病保障団信」は「がん100%保障団信プレミアム」に変わり、金利が0.2%から0.15%に引き下げられたのに保障内容は拡充されました。
auじぶん銀行についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
auじぶん銀行の住宅ローンにデメリットはある?金利や特徴も解説!
auじぶん銀行住宅ローンの特徴やメリット・デメリットについて解説します。
おすすめの住宅ローン②みずほ銀行
みずほ銀行はメガバンクで全国に支店があります。
特徴は次の3つです。
- ①全期間固定金利の金利が低い
- ②支払い額を調整できるプランが選べる
- ③8大疾病団信は金利上乗せではないので途中解約も可能
まずは金利についてです。
タイプ | 金利 | プラン |
---|---|---|
変動金利 | 0.375% | ローン取扱手数料型 |
固定金利(10年間) | 1.45% | ローン取扱手数料型 |
全期間固定金利(31~35年間) | 1.83% | ローン取扱手数料型 |
※2024年7月現在
※審査結果によって異なる場合あり
全期間固定金利を希望する方には特におすすめです。
5,000万円を35年間で借りたときの月々の返済額を確認しましょう。
金利タイプ | 金利 | 月々の返済額 |
---|---|---|
変動金利 | 0.375% | 127,050円 |
固定金利(10年間) | 1.45% | 151,871円 |
全期間固定金利(31~35年間) | 1.83% | 161,303円 |
みずほ銀行では、上記のように月々の支払いを抑えるプランの他に、初期費用を抑えるプランもあります。初期費用を抑えたい方は、金利上乗せ型を選ぶことで保証料を前払いせずに住宅ローンを組むことができます。
ライフスタイルによって返済プランを選びましょう。
続いて、団体信用生命保険についてです。
一般団信以外に以下の保障があります。
団信 | 金利上乗せ | 保障内容 |
---|---|---|
がん団信 | 金利に年0.1%上乗せ | 所定のがんと診断されたら 残高相当額を保障 |
8大疾病補償(4種類) | 保険料はローン残高や年齢 などによって毎月変動 |
疾病になり条件を 満たせば残高相当額を保障 |
ワイド団信 | 金利に年0.3%上乗せ | 一般的な団信に 加入できない方のために 引受範囲を拡大した団信 |
特徴は「8大疾病補償プラスがんサポート」のプランは、金利上乗せによる支払いではないという点です。通常の保険と同じように毎月ローン返済口座から引き落とされます。
途中で解約することもできる珍しい団信です。
オプションを組み合わせることで、がんや7大疾病以外の病気やけがの補償内容が手厚くなります。
おすすめの住宅ローン③PayPay銀行
PayPay銀行は2021年4月5日にジャパンネット銀行から社名変更をした金融機関です。キャッシュレス決済でPayPayを利用している方も多いのではないでしょうか。
PayPay銀行の特徴は次の3つです。
- ①金利が低い(新規借入は自己資金10%以上でさらに低くなる)
- ②提出書類はスマホで写真をアップロードするだけ
- ③ペアローン連生団信がある
まず金利についてです。
PayPay銀行は、2024年7月1日~9月17日の期間に事前審査に申し込みした場合は変動金利が優遇されるキャンペーンを実施しています。以下の変動金利は、キャンペーン期間中の最優遇金利となります。
タイプ | 金利 | プラン |
---|---|---|
変動金利 | 0.270%(自己資金10%以上) 0.315%(自己資金10%未満) |
全期間引き下げプラン |
固定金利(10年間) | 1.165%(自己資金10%以上) 1.230%(自己資金10%未満) |
当初引き下げプラン |
固定金利(35年間) | 2.105%(自己資金10%以上) 2.170%(自己資金10%未満) |
当初引き下げプラン |
※2024年7月現在。
※審査結果によって異なる場合あり
PayPay銀行は元々金利が低いですが、自己資金を10%以上出すことでさらに低金利で住宅ローンを借りることができます。もちろん審査結果にはよりますが、他サービスを利用するなどの条件がない点は嬉しいですよね。
5,000万円を35年間で借りたときの月々の返済額を確認しましょう。
金利タイプ | 金利 | 月々の返済額 |
---|---|---|
変動金利 | 0.270% | 124,775円 |
固定金利(10年間) | 1.165% | 145,020円 |
固定金利(35年間) | 2.105% | 168,338円 |
PayPay銀行では提出書類をすべてスマホで撮影し、web上にアップすれば完了するという点もメリットです。
一般的なネット銀行では申し込みはネット上でできても、一部の書類は郵送しなければならないケースもあります。家にいながらローンの審査・申し込みができるので、忙しい人でも利用しやすい金融機関でしょう。
続いて、団体信用生命保険です。
PayPay銀行では一般的な団信の他にも、さまざまな保障があります。
団信 | 金利上乗せ | 保障内容 |
---|---|---|
がん50%保障団信 | 金利上乗せなし | がんと診断されたら残高相当額の50%を保障 |
がん100%保障団信 | 金利に年0.1%上乗せ | がんと診断されたら残高相当額を保障 |
ペア連生団信 | 金利に年0.2~0.4%上乗せ | 一方が対象者になった場合、 もう一方の対象者も同様に保障 |
PayPay銀行は、2024年6月から団信の内容がグレードアップしています。がん50%保障団信とがん100%保障団信には、全疾病保障(入院限定)・非自発的失業保障・自然災害保障が付帯するようになりました。いざというときも安心ですね。
また、PayPay銀行は銀行で初めて「ペア連生団信(ペアローン連生団信)」を開始しました。
ペアローンとは、1つの住宅に対して夫婦や親子2人でそれぞれ住宅ローンを契約することです。
ペアローンでは一方が団信の保障対象になっても、もう一方は対象にはなりません。
例えば夫婦でペアローンを組んで、数年後に夫が高度障害状態になったとしましょう。夫の住宅ローン残高は一般団信によって0円になりますが、妻の住宅ローンはそのまま残ります。夫の介護をしながら、妻は住宅ローン返済のために働き続けなければならないのです。
しかしPayPay銀行のペア連生団信なら、一方に万が一のことがあれば、もう一方も保障対象となります。がん保障団信なら、死亡・高度障害だけでなく、がん保障特約と全疾病保障(入院限定)もペア保障の対象です。
ペア連生団信には金利を上乗せすることで加入できます。
金利上乗せ | |
---|---|
がん50%保障団信 (ペア連生) |
金利に年0.3%上乗せ |
がん100%保障団信 (ペア連生) |
金利に年0.4%上乗せ |
一般団信 (ペア連生) |
金利に年0.2%上乗せ |
共働き世帯の増加や住宅価格の高騰により、単独ではなくペアローンを選択する家庭も増えています。ペアローンを利用する予定の方には、PayPay銀行がおすすめです。
6.まとめ
住宅ローンの変動金利はここ数年を見ると、大幅な変化はしていません。
しかし、固定金利はこの1~2年で大きく上昇したので、変動金利との金利差が大きくなっています。
一点ご注意いただきたいのが、住宅ローン(変動金利)が低金利となっている一方で物件価格は高騰しているという点です。
また、物件価格の高騰以外にも、将来の金利上昇、2024年問題による建築費高騰、人口減少といった不安要素は多くあります。マンション購入で後悔しないためには、より一層の情報収集が重要です。
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▼PIVOT 5年後、都心のマンションはどれだけ値上がりするのか?
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