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新型コロナウイルス流行で生活様式が変化したことにより、ご自宅で過ごす時間が急激に増加しました。
それにより、一人暮らしでマンション購入を購入される方が増えています。
せっかくのマイホーム購入ですから、満足のいく住まい選びがしたいですよね。
お一人でのマンションの購入で後悔しないためには、選び方に気を付ける必要があります。
永住目的のファミリー層とは選び方が異なりますので、ポイントを押さえておきましょう。
そこで、本記事では一人暮らし用マンションならではの選び方のポイントをご紹介します。
また、独身でのマンション購入のメリットやデメリットについても解説していきます。
目次
1.一人暮らしのマンション購入におすすめの価格とは
おひとりでマンションを買うにあたり、はじめに予算面を確認しましょう。
一人暮らしマンション購入の価格相場を「年収比率」と「返済負担率」から見ていきます。
年収比率から見るマンション価格相場
まず、首都圏の新築マンション購入者は平均で年収の7.5倍の物件を購入しています。(2020年度フラット35調査)
年収の7.5倍で計算すると、年収400万円では3,000万円のマンションを購入できます。
予算を上げたい場合は年収の10倍くらいまでの借り入れも可能ですが、無理のない範囲での借り入れをおすすめします。
返済負担率から見るマンション価格相場
返済負担率とは収入から見たローン返済割合を指す数値です。
一般的には返済負担率は25%までに収めるとよいとされています。
世帯年収400万円を例にしますと、月々返済額は8万円前後、購入目安金額は3,000万円前後となります。
また、20代の早いうちに購入すれば、ローン借入期間が長く取れ、その分予算を上げることができます。
下記の記事では、年収からみたマンション購入の適正金額を詳細にご説明しています。
年収別の一覧もご用意しておりますので是非ご確認ください。
2.一人暮らしにおすすめの広さ
つづいては、一人暮らしのマンション購入におすすめの広さをご紹介します。
一人暮らしにおすすめの面積
一人暮らしでマンションを購入する場合、30㎡以上の広さがあるマンションを選びましょう。
また、可能であれば40㎡以上がベストです。下記で理由を詳しく説明します。
住宅ローンが組めるのは30㎡から
住宅ローンの利用条件に面積制限があります。
床面積が30㎡以下のマンションは住宅ローンが利用できません。
「フラット35」では30㎡以上の物件で住宅ローンを利用できます。
ただし、多くの金融機関が提供する住宅ローン商品では、基本的に50㎡以上の物件となっています。
仮に30㎡以下のマンションを購入したい場合は、不動産投資用のローンを利用することとなります。
フラット35を利用した際の金利が1.18〜1.3%程度であるのに対し、不動産投資用のローン(セカンドハウスローン)の金利は2%後半~5%程度。
住宅ローンが利用できない場合、金利の面で大きく損をしてしまいます。
中には、住宅ローンが利用できなくても、 「現金一括で買うから大丈夫」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、住宅ローンの使えない物件は売却時に買い手が集まりにくいです。
すぐに住み替えるつもりがない方も不測の事態を考慮し、30㎡以下のマンション購入は避けることをおすすめします。
住宅ローン控除が使えるのは40㎡から
床面積が40㎡以上のマンションは、10年間(新築マンションは13年間)の住宅ローン控除を受けられます。
毎年、年末の住宅ローン残高の0.7%が戻る仕組みとなっていますので有効活用しましょう。
一人暮らしにおすすめの間取り
一人暮らし用のマンションというとワンルームを連想する方も多いのではないでしょうか。
しかし、ワンルームマンションの間取りは30㎡以下がほとんどですので避けた方が無難です。
そして、3LDKなどの広い間取りよりは、1LDK~2LDKを選びましょう。
郊外で広い間取りのマンションを選ぶよりも、都内の好立地のコンパクトマンションを選ぶ方が売却しやすいためです。
また基本的に、一人暮らしのマンション購入では住み替えを考慮した住まい選びを行いましょう。
独身者はファミリーよりもライフスタイルの変化が生じやすいため、広さよりも立地を優先すべきです。
そして、新築マンションは同エリアの中古マンションと比較し、割高な傾向があります。
お得な物件を見つけたい方は、中古マンションを探すのがおすすめです。
3.一人暮らしのマンション購入のメリット
つづいて、一人暮らしのマンション購入のメリットをご紹介します。
所有マンションが資産となる
マンションを購入すると、家賃が掛け捨てではなくなり、持ち家が資産となります。
資産価値の高いマンションを購入できれば、住まなくなった場合にも売却や賃貸に出すことが可能です。
マイホームで充実した暮らしを送れる
憧れのマイホーム生活は、自宅で過ごす時間が今以上に快適なものとなります。
分譲マンションは賃貸マンションと比べ、壁や床が厚く、設備仕様が充実しているのが利点です。
また、部屋のDIYやリフォームも自由に行え、ペットを飼うこともできます。
ご自宅で過ごす時間が長くなった今、自宅にお金をかけることの費用対効果の高さをより強く感じられるようになっています。
早めのマンション購入が老後の安心に繋がる
生涯未婚率が年々上昇し続けている現在、単身世帯は特段珍しいものではなくなりました。
一人暮らしで自由を謳歌する人が増えた一方で、老後を心配する人も増えています。
老後の不安
- ● 高齢者の賃貸入居は断られることが多い
- ● 年金受給額の減少
- ● 老後2000万円問題
- ● 退職金制度を廃止する企業が増えている
90歳まで生きた場合、家賃を払い続けるコストは購入費用の約1.5倍になります。
40代、50代までにマンションを購入すれば、65歳の定年前に住宅ローンが完済できます。
退職後に安心して暮らしていける持ち家を準備しておくことで、老後の心配を減らせます。
4.一人暮らしのマンション購入のデメリット
税金・維持費がかかる
マンション購入では、マンション代金の他に維持費がかかります。
住宅ローンの他、管理費・修繕積立金として毎月1~2万円程度の支払いが発生します。
さらに、固定資産税・都市計画税の支払いも発生します。
マンションの場所や面積により異なりますが、年に一度10万円前後を納税する必要があります。
マンション購入時は、トータルコストを確認し無理のない計画を立ててから購入しましょう。
気軽に引っ越しできない場合も
マンションを購入すると、賃貸のように気軽に住み替えられる自由さは無くなります。
短期で住み替えたい方には、マンション購入は不向きと言えます。
特に、20代&30代はライフスタイルの変化が生じやすいもの。
結婚・転職・Uターンなどでの住み替えを考慮したマンション選びをおすすめします。
資産価値の高いマンションを購入できれば、生活の変化に合わせてマンションを住み替えられます。
ですが、購入したマンションが大きく値下がりした場合は、住宅ローン借り入れが出来なくなってしまうリスクもあります。
例えば、独身時に一人暮らし用にマンションを購入。
その後、結婚による住み替えで一人暮らし用マンションを売却する場合を考えてみましょう。
もし、マンションを売却したお金でローン残債が返しきれなかった場合、一軒目の住宅ローンが残った状態となります。
その場合、一軒目と二軒目のローンを合わせた住み替え用のローンを組む必要があり、通常より審査が厳しくなります。
また、住宅ローンが借りられたとしても、金利が高くなる可能性があります。
このような住宅ローン残債割れのリスクを避けるためにも、売却する際に値下がりしにくい「資産価値」の高い物件を選んで購入することが大切です。
下記のコラムでは「資産価値」の重要性をより詳しく解説するとともに、専門知識不要・住まいサーフィンを活用して資産価値が高いマンションを見つける手順をご紹介しています。
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5.まとめ
- ● 独身での自宅購入は老後の資産となる
- ● 一人暮らし用のマンション選びは資産価値を重視すべき
一人暮らしでのマンション購入はメリットも多い一方で、選び方にはコツがあります。
住み替えを前提とし、適正な価格・広さのマンションを選択することが大切です。
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