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住まいサーフィン編集部

マンション購入におけるリスクは何?後悔しないためのポイントを解説!

2023年01月16日

更新日最終更新日:

マンションの購入を検討している人の中には、心配なことや不安に思うことがたくさんあるという方もいるでしょう。
人生の中でもかなり大きな買い物になるので、失敗はしたくないですよね。

買ってから後悔しないためにも、あらかじめ「リスク」を知っておくことは大切です。
しかし、マンション購入のリスクとは、具体的には何なのでしょうか。

今回の記事では、マンション購入におけるリスクや、リスクを回避するためのポイントについて解説します。

この記事の編集者

住まいサーフィン編集部

1998年開設、マンションの適正価格や資産価値を判断するための価格情報サイト「住まいサーフィン」が運営。
宅地建物取引士の資格試験に合格し、不動産の専門知識を持つスタッフが自宅売買に役立つ情報を発信します。
売り手と買い手の情報格差が大きい住宅業界。
自宅購入で後悔する人を減らすため、業界の専門知識・データを分かりやすくお届けします!

Twitter:@sumai_surfin
Instagram:@sumai_surfin

1. マンション購入のリスクとは?

まずは、マンション購入におけるリスクについて見ていきましょう。
投資のためにマンションを購入する方もいますが、今回は自分で住むために購入する場合で考えます。

マンション購入のリスクは様々なものが想定されるので、大きく4つに分けました。

  • ● 金銭面
  • ● 対人関係
  • ● 立地や周辺環境
  • ● 自然災害

金銭面に関するリスク

マンション購入時には住宅ローンを借り入れるという方がほとんどです。
購入検討時には住宅ローン返済額に目が行きがちですが、毎月支払うのは住宅ローンだけではありません。
分譲マンションを購入すると、毎月、管理費や修繕積立金も支払わなければならないのです。
土地や建物を所有することになるので、固定資産税も課税されます。

管理費や修繕積立金は、ずっと一定というわけではありません。
途中で値上げされるというのはよくあることですし、マンションによっては大規模修繕のために数十万円を徴収することもあるようです。

また、住宅ローンが固定金利(元利均等返済)の場合は返済額が一定ですが、変動金利であれば返済額が変わることがあります。
多くの金融機関の変動金利には5年ルールや125%ルールが適用されますが、ぎりぎり返済できる金額を借り入れていた人は途中で返済できなくなるリスクも。

また、何らかの原因で収入が減り、住宅ローン返済や管理費等の支払いができなくなるということが考えられます。

マンションを購入したいけれど、金銭面のリスクへの不安が一番大きいという方は多いのではないでしょうか。

金銭面のリスクへの対策については、後半で詳しく解説します。

対人関係に関するリスク

マンション住民や近隣住民とトラブルが発生することも考えられます。

マンションは共同住宅なので、特に騒音については一戸建てよりも気を付けないとトラブルになりやすいです。
逆に、上階や隣の家の音が気になってストレスになるということも考えられます。

また、分譲マンションは管理組合で話し合って維持管理していくことになりますが、他の住民と意見が合わないということもあるでしょう。
時には管理組合の役員になって、住民同士のトラブルの仲裁を担当することもあります。

賃貸マンションであれば、我慢ができなくなるようなトラブルに発展すれば引っ越しをすることも可能です。
しかしマンションを購入してしまうと、気軽に引っ越しすることはできません。

住民は自分で選ぶことができないため、「運」の要素も強いです。

しかし、中古マンションであれば売主や管理会社、住民などに話を聞くこともできます。
どのような世帯が多いのか、住民同士のトラブルはあるのかなど聞いてみましょう。

立地や周辺環境に関するリスク

マンションに入居してから、立地や周辺環境の問題に気づくということがあります。
例えば、思ったよりも駅が遠かった、道路の交通量が多くて窓を開けられないなどが考えられます。

これらのリスクは、購入前の情報収集によって回避できる場合もあります。
時間帯を変えて何度もマンション周辺を見学する、幼稚園や小学校など将来子どもが通う場所についてもシミュレーションするなど、後悔しないためには手間を惜しまないようにしましょう。

具体的にどのようなことをすれば良いのか分からないという方もいるでしょう。
そんなときは、後ほどご紹介する失敗体験談を読むことをおすすめします。
失敗体験を知ることで、自分たちが気を付けるべきことや事前に調べた方が良いことが分かるようになります。

自然災害に関するリスク

マンションの立地によっては水害や雪害、土砂災害などのリスクが高い場合があります。

自然災害のリスクは、ハザードマップから確認することが可能です。

マンションの売買契約をする前に、不動産業者から「重要事項説明」というものがあり、その際にハザードマップに関して説明してもらえます。
しかし、一般的に重要事項説明は契約の直前に行うので、購入がほぼ決まっている状態で聞くものになります。
そのため、購入を検討している段階でハザードマップがどうなっているのかご自身で調べておく方が良いでしょう。

マンションを購入するとほとんどの人が火災保険に加入することになります。
火災保険にはオプションをつけることができて、水災や雪災、地震などによる被害も補償対象とすることができます。
ご自身の状況に合った保険に加入すると、いざというときも安心です。

また、日本は地震が多いので、どこに住んでいても地震のリスクは存在します。

特に築古マンションの購入を検討する場合は、耐震基準がどうなっているのか確認してください。
現在は、震度6強~7の大規模地震でも倒壊しない「新耐震基準」になっています。
しかし1981年6月以前は「旧耐震基準」で、震度5強程度の中規模地震で倒壊しないことが基準でした。

マンションの耐震技術は進化していて、最近は免震構造や制振構造のものもあります。
一般的に上層階ほど地震による揺れは大きくなるので、高層階に住みたいという方は耐震構造に注目するのも良いでしょう。

2. 購入者の失敗体験談に学ぶ

次に、住まいサーフィンで更新中の「実録!マンション・一戸建て購入のしくじり体験談」から抜粋して、マンション購入者の失敗体験談をご紹介します。

新築マンション購入者の失敗体験談

間取り選びに失敗

失敗したと思うのは、DINKSということもあり、コンパクトな間取りを選んだことです。
仕事がテレワークとなり、仕事のスペースが必要になってしまいました。
契約時にもう1部屋増やすか悩んでやめたので、あの時広めの部屋を選択をしていれば、という思いがあります。

周辺環境で後悔

静かな住宅地と思っていたのですが、建物が面している道路は思いのほか交通量が多く、夏の窓を開けている時期は、かなり騒音が大きくなります。
また、はじめは隣近所の騒音はほとんどなかったのですが、家族構成が変わって足音などがかなり響くようになりました。
許容範囲ではありますが、失敗したなと思いました。

地震で予期せぬ修繕費が発生

共用施設が充実しているだけあって、管理費や修繕費がかさみます。
地震でヒビが入るなど予期せぬ修繕費が重なっており、今後マンションが古くなるにあたって、費用が少しずつ増えていくことが心配です。
また、その頃には住み替えは難しいのではという不安もあります。

中古マンション購入者の失敗体験談

リノベーション済みだったけど、よく見ておけば良かった

リノベーションから1年しかたっていない物件で、内見して即決めしました。
ただ、住んでからよくよく見ると、エアコンから水が垂れるトラブルや、天井のシミ、出窓の不具合など色々問題がありました。
挙句の果てに上階のベランダに穴が空いていて雨水が入り込み、天井が抜けましたが、管理会社の対応も最悪でした。
一見綺麗に見えても、細かい所まで全て確認するべきだったと後悔しています。

エリア選びを失敗

これは引っ越してからでないと気付けないことでしたが、周りが古い家や単身用マンションのため、同じエリアに子供がいる世帯が少ないことがわかりました。
住んでるマンションも中古だったため、子供がいるのは2、3世帯ぐらい。
子供会必須の地域だったので、子供がいない町会は少ない人数で役員やPTAを回していかないといけないので、すごく大変でした。

投資家が多くて、管理組合の計画がなかなか進まない

区分所有者の多くが投資家なので、マンション管理や組合参加の意欲が低く、修繕工事の計画などマンション維持に関する取り組みがなかなか進まない印象を受けています。
オーナー層の違いでこういう影響があることは想定できず、管理状態は資産価値にも影響することなので、少し失敗したなと感じています。


具体的な体験談を読むことで、自分が検討しているマンションに関するリスクに気付くこともあるでしょう。
また、体験談本編では、「購入のきっかけ・決め手」や「成功ポイント」などもご紹介しています。
これからマンション探しをするという方や買い替えを検討中の方にも役立つ情報が満載なので、ぜひご覧ください。

実録!マンション・一戸建て購入のしくじり体験談

 

マンションや一戸建ては高い買い物だからこそ後悔したくないと思う方は多いはず。なんとしても失敗は避けたい皆さんに、既に購入を経験した先輩たちの体験談をご紹介します。

3. マンション購入で後悔しないためのポイント

最後に、マンション購入で後悔しないためのポイントをご紹介します。

無理のない返済額にする

住宅ローンを利用してマンションを購入する場合、ある程度余裕をもって返済ができる額を借りるようにしましょう。
「金銭面に関するリスク」でもご説明したように、管理費や修繕積立金は将来的に増額となる可能性があります。

また、住宅ローンの返済期間は長いです。
国土交通省「令和3年度住宅市場動向調査報告書」によると、新築分譲住宅取得世帯の住宅ローン返済期間は35年以上が70%以上で最も多く、分譲マンションの平均返済期間は32年でした。

これだけ返済期間が長いと、その間に病気や怪我などで一時的に仕事ができなくなることがあるかもしれません。
予期せぬ出費が発生することもあるでしょう。

いざというときのためにも、住宅ローン返済中もしっかりと貯蓄できるのが望ましいです。

お子さんがいる家庭では、教育費も必要になります。
受験や入学などの関係でまとまったお金が必要な年もあるので、マネープランをしっかりと立てましょう。
不安があるなら、住宅ローンを借り入れる前にFP(ファイナンシャル・プランナー)へ相談することをおすすめします。

マンションの資産価値を意識する

マンションを購入するときにぜひ意識していただきたいのが、「資産価値」です。

資産価値と聞くと、儲けるためのもので、ずっと同じマンションに住む予定の人にとっては関係のない話だと思うかもしれません。

しかし、資産価値があるマンションというのは「万が一の備え」にもなり、マンション購入のリスクヘッジになるのです。

記事前半では、様々なリスク例をご紹介しました。
事前にリスク対策をしていても、何らかの原因によりマンションから引っ越しせざるを得ない状況になる可能性は誰にでもあります。
住宅ローンの返済ができなくなることもあるでしょう。

しかし、マンションを売却するためには住宅ローンを完済する必要があります。
マンションの売却代金でローン残債を完済できれば良いですが、売却代金が残債を下回ると、不足分は自己資金から出さなければなりません。

資産価値が高いマンションであれば値下がりしづらいので、このような状況を回避しやすいです。
売却して利益が出れば、さらに良い家に住み替えることもできるかもしれません。

さらに詳しい説明や資産価値の高いマンションの選び方は、下記の記事をご覧ください。

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資産価値が将来の安心・万が一の備えに繋がる理由と、資産価値のある家を選ぶ方法を解説します。

4.まとめ

今回の記事では、マンション購入におけるリスクとその対策について解説しました。

マンション購入のリスクを回避するために大切なのが、事前の情報収集です。

不動産業者によっては、物件の良いところしか言わないということも往々にしてあります。
特に周辺環境や立地については、現地を見学することで気付くことも多いです。
後悔しないためにも、情報収集を入念に行い、リスクを把握してください。
事前に分かっていれば、対策することができます。

マンション購入をするとローンの返済に追われて、一生引っ越しはできないと考えている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、資産価値が高いマンションであれば値下がりしにくく、売却時に利益が出ることもあります。
いざというときのためにも、資産価値を意識したマンション選びが重要です。

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他の不動産サイトとの違いをご説明していますので、ご参考になれば幸いです。

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