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住まいサーフィン編集部

中古マンション購入時にかかる仲介手数料の相場は?無料の不動産業者の注意点!

2022年10月25日

更新日最終更新日:

中古マンション購入時には様々な初期費用が必要ですが、その中の一つに「仲介手数料」があります。

マンション購入が初めての方も多いので、下記のような点が気になる方も多いのではないでしょうか。

  • ● 仲介手数料はいくらかかるのか?
  • ● 仲介手数料を抑えることはできないのだろうか?
  • ● 仲介手数料が無料と謳っている不動産業者は安全なのか?
  • ● 仲介手数料を無料にする方法はある?

この記事では、仲介手数料で損をしないために、仲介手数料の相場や値引きについて詳しく解説していきます。
是非ご一読ください。

この記事を書いた人

住まいサーフィン編集部

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1.中古マンション購入における仲介手数料とは?

仲介手数料とは何か

中古マンションを購入する際、ほとんどの場合は不動産業者を介して物件探しを行い、売主と売買契約書を結びます。
その際、不動産業者は売主と買主を仲介して、物件を探すところから契約までのサポートを行ってくれます。

不動産業者が行う仲介の内容

  • ● 物件探しのサポート
  • ● 売主と買主間のやり取りや交渉
  • ● マンション内見の際の現地案内
  • ● 契約時の書類作成や内容説明

仲介手数料はその名の通り、仲介をしてくれた対価として発生するお金です。
そのため、売主が直接販売を行う新築マンションや新築一戸建てでは仲介手数料は発生しません。

仲介手数料以外の費用請求に注意

仲介手数料は成功報酬であり、中古マンションを購入した場合のみに発生する料金です。
中古マンションの問い合わせや内見の段階で料金が発生することはありません。

問い合わせの段階で担当者と相性が合わないと感じたら、他の業者に変えても問題はありません。
複数の不動産業者を訪ね、信頼できる担当者を選びましょう。

また、仲介手数料は法律で定められた計算式に基づく金額のみ請求できます。
計算式を理解しておくことで、請求金額が正しいのかを判断できます。
次の項にて詳しく解説いたします。

2.仲介手数料の計算式と上限額、相場は?

続いては、仲介手数料の金額を求める計算式をご紹介します。

仲介手数料の金額は宅地建物取引業法によって下記のように定められています。
マンションor一戸建て/購入or売却で金額の違いはなく、全て同じ計算式で求められます。

仲介手数料の上限額

物件価格 計算式
200万円まで 5%
200万円から400万円まで 4%+2万円
400万円以上 3%+6万円

※仲介手数料は別途消費税がかかります

例)マンション価格4,000万円の場合の仲介手数料

  • (4,000万円×3%+6万円)×消費税10%=138.6万円

上記の金額が仲介手数料の上限金額となっています。
そして、多くの不動産業者の相場では、上限金額を請求するケースが一般的です。

参考として、物件価格別の仲介手数料を記載します。

物件価格 仲介手数料
3,000万円 105.6万円
4,000万円 138.6万円
5,000万円 171.6万円
6,000万円 204.6万円
7,000万円 237.6万円
8,000万円 270.6万円
9,000万円 303.6万円
1億円 336.6万円

住宅は非常に大きい買い物のため、仲介手数料も高い金額となります。
仲介手数料を住宅ローンに組み込める場合もありますが、支払タイミングによっては現金での支払いが必要となることもあります。
中古マンション購入を検討する方は、手元にまとまった額の現金を用意しておくと安心です。

ただし場合によっては、仲介手数料が無料や半額となるケースもあります。
次の項ではなぜ仲介手数料が無料となるケースがあるのか?についてご紹介します。

3.仲介手数料無料の不動産業者は安全?

中古マンションの購入時、仲介手数料が無料の不動産業者もいます。
なぜ無料に出来るのか?、また仲介手数料無料の不動産業者の注意点についてご紹介していきます。

売主から仲介手数料をもらっている

一社が買主と売主の両方を仲介している場合、法律上は両方から仲介手数料を受け取ることができます。
しかし、早く売りたい・集客を増やしたいなどの理由で購入者の仲介手数料を無料とするケースがあります。

この場合、不動産業者の取り分はゼロではなく、売主から仲介手数料を受け取っている仕組みです。
買い手側からすると仲介手数料が無料となりメリットが大きく感じますが、注意点もあります。

仲介手数料無料の不動産業者では、他の業者と比較し取り扱い物件数が少ないケースがあります。
売主から仲介手数料を受け取るビジネスモデルのため、売主と媒介契約を結んだ物件しか取り扱えないためです。

仲介手数料が無料である反面、選べる中古物件が少ないデメリットがありますので注意が必要です。

不動産会社が売主のマンション

不動産会社が買い取ってから再販している中古マンションの場合、売主は不動産会社となります。
売主である不動産会社と直接やり取りし購入するため、仲介手数料はかかりません。

ただし、この場合も、自社で所有するマンションのみの取り扱いとなり選択肢が少ないケースがあります。

また、仲介手数料が無料であっても物件価格そのものが適正であるとは限りません。
周辺相場を確認し、物件価格が割高でないかの確認が必要となりますのでご注意ください。

上記のような理由で仲介手数料が無料となっている不動産業者が存在しています。
ここまで読んだ方のなかには、多少は値引きしてもらえないか?と考える方も多いかと思います。

続いては、仲介手数料の値引き交渉の注意点についてご説明していきます。

4.仲介手数料の値引き交渉にご注意!

まず、仲介手数料の値引き交渉をすること自体は問題ありません。
仲介手数料について法律で定められているのは上限金額のみであるためです。

しかし、不動産業者が最終的に受け取れる報酬は仲介手数料のみです。
強引に割引交渉をすると十分なサポートを受けられない可能性がありますのでご注意ください。
買い主目線でサポートしてもらうためにも、仲介手数料の値引きはあまりおすすめできません。

仲介手数料として支払う金額をどうしても抑えたい場合、値引き交渉をするのではなく、あらかじめ仲介手数料の割引がある不動産業者を選ぶ方が無難です。

ただし、購入するマンション自体の価格交渉は一般的に行われています。
買付申込書を提出する際に値下げ交渉ができますので、費用を抑えたい方は不動産業者に相談してみましょう。

売り出しから期間が経っている中古マンションは、買主がなかなか見つかっていない可能性があります。
そういったマンションは、売り出し直後のマンションよりも価格交渉の余地があり狙い目です。

また、エリアに強い不動産業者の場合、適正な値下げ幅(指値)を教えてくれるのでおすすめです。
交渉力が高い担当者もいますので、問い合わせの時点で事前に相談してみましょう。

次に、仲介手数料は安くできないの?と気になる方のため、仲介手数料を無料にする方法をご紹介いたします。

5. 仲介手数料を無料にする方法とは?

仲介手数料を無料にする方法を知りたい方のために、いくつかの方法をご紹介いたします。

新築マンションの購入

売主が直接販売を行う新築マンションの購入は、そもそも仲介手数料がかかりません。

中古マンションではなく新築マンションを購入すれば、仲介手数料を支払う必要はありません。
しかし、新築マンションであっても稀に仲介手数料を請求する不動産業者もいます。
新築マンション購入時は、仲介手数料が発生しないかを事前に確認しましょう。

ただし注意したいのが、新築マンションは広告費や人件費等が上乗せされている分、物件価格そのものが割高な可能性が高いです。

そのため、新築マンション購入費用と中古マンション購入費用のトータルコストを比較することが重要です。

中古マンションの売主に直接交渉

中古マンションを買う際、売主と直接売買契約を結べば仲介手数料は発生しません。
売主から直接販売してもらえる物件は「直売物件」とも呼ばれます。

売主と直接契約するというと、個人間の取引をイメージする方も多いかと思います。
しかし、不動産業者が個人から中古マンションを買い取り、リノベーションして再販しているケースも多いです。

最近では、直接取引をしてくれる売主を探せるWEBサイトもあります。
例えば、フリエというWEBサイトは「物件の買主と売主が直接取引できる不動産直販プラットフォーム」となっています。

ただし、売主との直接交渉には注意点もあります。

まず、仲介手数料がかからないといっても割高な価格となっている可能性があります。
不動産業者の直売物件の場合、一度買い取って再販しているため、業者の利益が上乗せされているためです。
条件の近い周辺物件を調べ、物件価格+仲介手数料の合計と比較検討しましょう。

また、リノベーション済み物件の場合、パッと見は綺麗でも配管や床下などが劣化している場合もあります。
水漏れや水回りの故障といったトラブルが生じる可能性もありますので、リノベーション範囲は詳しく確認すると安心です。
インスペクション(住宅診断)を依頼するのもおすすめです。
また、築古物件は住宅ローン控除制度が活用できない可能性もあります。

こういった方法を利用することで、仲介手数料を無料にすることが可能です。
どちらにもメリット・デメリットがありますので、よくご検討の上、ご判断ください。

続いては気になる仲介手数料を支払うタイミングをチェックしてみましょう。

6.中古マンション購入で仲介手数料を支払うタイミング

数百万円の現金を支払う必要がある仲介手数料。
仲介手数料は中古マンション購入のどのタイミングで支払いが発生するのでしょうか。

仲介手数料の支払いタイミングは、通常2つの選択肢があります。

  • 1.売買契約時と引き渡し時に半額ずつ支払う
  • 2.引き渡し時に全額支払う

一般的に、不動産業者からタイミングを指定される場合も多いです。
しかし、どうしても手持ちの現金が足りないといった事情がある場合は、不動産業者にあらかじめ相談してみましょう。

仲介手数料を住宅ローンに組み込む場合、住宅ローンの融資の実行は引渡し時となるためです。
引き渡し時の全額支払いとすることで住宅ローンで借りたお金から支払いが可能となります。

7.仲介手数料とは別に手付金の支払いも必要

中古マンション購入時に支払う費用として仲介手数料をご紹介してきました。
最後に、仲介手数料のほかに現金での支払いが必要となる「手付金」についても触れておきます。

手付金は売買契約時に売主へ現金で支払うお金です。
売買契約締結と万が一の解除時のキャンセル料の意味合いを持ちます。

手付金は、一般的に購入価格の5~10%を支払うことが多いです。
購入価格が4,000万円で手付金5%の場合、200万円を納める必要があります。

手付金を住宅ローンに含めることも可能ですが、その場合は後からお金が戻ってくることになります。
一時的に現金を建て替える必要がありますので、仲介手数料と合わせて事前に準備しておきましょう。

手付金について詳しくはこちらのコラムをご確認ください。

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8.まとめ

本記事では、中古マンション購入時に支払う仲介手数料についてご説明しました。
多くの不動産業者で仲介手数料の金額は同じですので、信頼できる業者を探しましょう。

そして、中古マンションの購入では、自分自身で「目利き力」を身につけることも大切です。
中古マンションの値付け根拠は様々のため、周辺相場と比較し割高に購入してしまう可能性もあります。
マンション探しではどのようなポイントに注目すべきか、将来マンションを売ることを選択した際に高い金額で売ることができるのか、マンション購入で損をしないために必ず事前に知っておきましょう。

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