保育所に入るのって大変?ママたちの座談会

待機児童問題で揺れる東京。これから子供を預けたいと思っているお母さんにとっては不安なことばかりですね。
今回は保育園や幼稚園に子供を通わせた住まいサーフィンママ部(?)の先輩ママさん6人に、
保育園・幼稚園を選ぶときの注意点などをお話してもらいました。

座談会に参加した
ママたち

  • Aさん

    Aさん
    足立区在住
    1歳/3歳の子のママ

  • Bさん

    Bさん
    板橋区在住
    8歳の子のママ

  • Cさん

    Cさん
    世田谷区在住
    6歳の子のママ

  • Dさん

    Dさん
    渋谷区在住
    8歳の子のママ

  • Eさん

    Eさん
    墨田区在住
    5歳/7歳の子のママ

  • Fさん

    Fさん
    文京区在住
    9歳の子のママ

育所に入るのって大変?

覚えておきたい「必須」保育園・幼稚園ワード

まずは、用語の整理をしておきましょう。「保育園」は0歳児から小学校入学前までの子供が対象。利用者が多いのは「認可保育園」と「認証保育園(認可外保育園ですが東京都独自基準の認証を受けたもの)」です。「認可保育園」の運営は市区町村などの地方自治体で、親が日中に仕事や病気などのため、子供の保育ができない状態というのが条件です。料金は自治体により異なりますが、公的な補助がある分、安価だというのが最大のメリット。ですが、競争率が高く、定員以上の申し込みがあれば「審査」となります。

「認証保育園」は認可のように預ける理由は問われません。料金や保育内容はそれぞれの園で異なりますが、公的な補助がないため通常かかる費用は割高になります。空きがあるかどうかは園に直接問い合わせます。保育時間は認可保育園も認証保育園も通常7時半から18時くらいまで。それ以降は延長保育となります。

一方「幼稚園」は3歳から小学校入学前までの子供が対象。幼稚園の目的は、保育ではなく、あくまでも教育。延長保育がある場合もありますが、通常、子供がいられるのは9時から14時くらいまでです。子供が3歳からは保育園ではなく、幼稚園という選択もありますが、働くお母さんにはハードルが高い選択肢と言えますね。

そして最近できたのが、保育園と幼稚園機能を合わせたような「認定こども園」です。保護者の就労に関わらず利用できますが、自治体によって利用規定や料金にかなりの幅があり、これからの施設という見方もあります。

「認可」はフルタイムが優先!

一昨年、認可保育園に落ちた経験のある墨田区在住のEさんは、やむを得ず1年在宅。保育園留年となりました。

  • Eさん
  • 「落ちた理由は、私が短時間労働だったから。認可はパートでは無理ですよね、というのがママたちの常識です」
  • Cさん
  • 「世田谷区では一度入っても、勤務時間が短くなると翌年再選考になりますよ。毎年就労証明書を提出させられます。かなり厳しかったですね」

と話すのは、6年前に認可保育園に子供を入園させた世田谷区在住のCさん。

認可保育園に優先的に入れるのは、フルタイムの正社員で、近くにヘルプ可能な人(祖父母など)がいないのが条件、というのがほぼママさんたちの一致した見解でした。

退職後に第一子を出産、無職のまま認可に挑んだ文京区のFさんは、

  • Fさん
  • 「結局、認可は落ち、仕事復帰は諦めてその後子供は幼稚園に入れました。やはり、認可を狙うならフルタイムの就労証明書というのは必須だと思います。証明書があっても必ず入れるわけではないですけど、ないのは絶望的。幼稚園に通わせている親で働いている人は、パートさんか二世帯住宅の方。フルタイムの方はいませんでしたね」

「認可」を狙うなら0歳児からが鉄則!

やはり、認可保育園は狭き門だったと話すママさんたち。ポイントは入るときの年齢にもあるようです。Fさんが認可保育園を申し込んだのは1歳のとき。0歳で申し込まなかったのも敗因だったと分析。

6年前に板橋区の認可保育園に子供を預けていたBさんも

  • Bさん
  • 「0歳で預け始めないと入れるのは厳しいと感じていました。周りには大規模なマンションが多く、自転車で15分、20分かけて子供を預けに来るお母さん方もたくさんいました」

約10年前に1歳児から認可に入れたという渋谷区在住のDさんによると

  • Dさん
  • 「私はうまく入れましたが、幹線道路を挟んで状況が全く違っていました。そのときは同じ行政区内でもこんなにも地域差があるんだと驚きましたね」

また、今年認可保育園に子供を預けた足立区在住のAさんは

  • Aさん
  • 「3歳児は幼稚園という選択肢もあるため、足立区では3歳児は比較的認可に入りやすいようです。ただし1歳児は競争率が高く、フルタイムでも待機になることがありますね」

このように区やエリアによる違いはあるものの、入園確率が高いのは0歳児だ!というのは肝に銘じておく必要がありそうです。

「認証保育園」は親のサポート施設

何といってもまずは料金面で大きなメリットがある認可保育園を狙うのが王道ですが、認証保育園にも良いところがあると話すのは、認可にも認証にも子供を通わせた経験のあるCさん。

  • Cさん
  • 「認可保育園が子供のための施設だとしたら、認証保育園は親のサポートを優先してくれるところ。預ける理由も問われませんし、サービスも充実しています。延長保育を当日急に頼んでも断られたこともないですし、料金さえ払えばしてもらえることが多いですよ」

同じくどちらの施設も利用した経験のあるEさんも

  • Eさん
  • 「確かにそれは感じました。認可では当たり前のシーツの洗濯も認証ではしてくれたり、紙オムツを施設にキープしておけば、持っていく必要もなくて。認可では持ち帰るように言われていた汚れたオムツの処分もしてくれましたのにはビックリしました。ただし、全てに料金が発生しますから、大変ですけど(笑)」

認可保育園のほうが、保育士の質は高かったと感じだというCさんですが、認証保育園を選択肢に入れるのもそれなりのメリットがあるとのこと。また、

「幼児教育という意味では、幼稚園は優れています。幼稚園に行かせたいという親もあきらめずに幼稚園の後に認証保育園に行かせるという方法を考えてみるのもいいかもしれません」

というアドバイスもありました。

保育園の選び方 何を見て検討すればいい?

さて、ママさんたちはどうやって実際に保育園を選んだのでしょうか。保育園を選ぶにあたり、できるだけたくさんの所を見学したかったというBさん。

  • Bさん
  • 「園庭があるなどハード面で選ぶ方もいますけど、私は保育士さんが大切だと思います。特に園長先生で園の雰囲気が全く変わります」

という意見に大きくうなずくママさんたち。また、文京区が主催するママさん座談会に頻繁に参加したというFさんは

  • Fさん
  • 「上の子を保育園に入れているというお母さんの情報や区役所が昨年の実績から保育園の入りやすい、入りにくいという具体的な情報を教えてくれたので、それを参考にしました」

という意見も。ただ必ずしも入りたい園に入れるわけではない、というのもママさんたち共通の認識。

また、住む場所を選ぶときに保育園のことを考えて選んだかという質問に、考えて決めたという人はいませんでしたが、そのために保育園探しに苦労したというAさん。

  • Aさん
  • 「入りにくいエリアだというのはわかっていました。再開発地区で300戸くらいの大規模マンションが2年で3つも建つエリアだったので。待機児童の少ない隣の荒川区を探しましたが、規制があってうまくいきませんでした」

このように、大規模マンションなどが建つ地区は特に注意が必要なようで、今後は待機児童状況を頭に入れて住まい探しをするのも大切になるでしょう。

  • Dさん
  • 「どこに住むかを考えるとき保育園も大切ですが、小学校をどこにするのかも大切です」

と教えてくれたのは、Dさん。学校が終わってから子供を預かってくれる「学童保育」の内容も区や学校によって随分違いがあるようです。

これからも続く保育園問題

現在の流れとしては、「認証保育園」として立ち上がった保育園が認可保育園に変わったり、子供を預かる施設も「小規模保育園」がたくさん作られていたり「認定こども園」に民間企業が参画したりと全般にその数は増えてきています。ただDさんは言います。

  • Dさん
  • 「10年前と比べて保育園を見つけるのは、今のほうが厳しいんじゃないでしょうか。保育園の数自体は増えていますが、今まで諦めていた人たちが希望を出したり、子供が出来てもフルタイムで働く人が増えていますから。競争率は上がっているし、上がっていくと思います」

国を挙げた待機児童問題対策はまだまだ道半ば。座談会に参加してくれたママさんたちは、情報収集能力と知恵でさまざまな保育園問題を乗り越えてきたようです。

情報収集して、預け先を確保しよう!

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