兵庫県明石市の特徴を知る
兵庫県「明石市」の特徴 ― ニッポンの自治体 ―
風光明媚な源氏物語の舞台となった地域、日本標準時にある住宅産業都市
兵庫県明石市は、瀬戸内海に面しており、明石海峡をはさんで淡路島を眺められる自治体だ。古くは万葉の歌人である柿本人麻呂によって多くの歌が詠まれた風光明媚な街で、源氏物語の舞台となった土地でもある。阪神都市圏と播磨臨海地域、そして淡路・四国と結ぶ、海上および陸上交通の要衝である。
兵庫県・明石市のマンション
2018年に兵庫県・明石市で販売された新築マンションは239戸。明石市で販売した新築マンションの相場価格は3112万円~3760万円だった。同年、中古マンション相場価格は1050万円~3430万円である。
播磨地域の中堅都市は、東経135度の日本標準時子午線上に位置する街
明石市域は、古代・中世を経て近世へと明石のまちは発展を遂げ、江戸時代には小笠原家10万石(後に松平家8万石)の城下町として栄えた。阪神と播磨との接点に位置する恵まれた地理的条件を生かし、交通の要衝としての役割も果たしてきたエリアだ。
大阪駅からJR山陽本線・新快速で約40分、神戸三宮まで15分の位置にあり、東と北は神戸市と接し、西は加古川市、稲美町、播磨町と接する。明石市は、2019年1月現在、人口は30万3129人で、総世帯数は13万7295世帯である。現在、東西15.6km(海岸線は15.9km)、南北で9.4kmの東西に細長いエリアであり、総面積は49.42平方キロメートルだ。
明石市は、1919年(大正8年)11月、全国で第81番目、兵庫県下で4番目の市として市制を施行した。当時の人口は約3万2000人あまり、面積は7.7平方キロメートルだった。1942年(昭和17年)に1村(林崎村)を、1951年(昭和26年)に大久保町、魚住村、二見町の3町村を合併して、播磨地方の中堅都市に発展。1960年代以降は、企業進出、住宅地開発に伴う阪神都市圏からの人口流入などで、住宅都市・産業都市として発展してきた。
1886年(明治19年)、国際的に地球の経度・360度を24分割する15度の倍数を標準時の基準とすることとなり、日本では東経135度が規準となった。明石市は、その東経135度の日本標準時子午線上に位置する街だ。
人口30万人超の特例市、中核市移行を目指す播磨地区の自治体
1999年(平成11年)7月の地方自治法改正で、地方分権推進を目的として、住民に身近な行政を自主的主体的に担うため、神戸市などの政令指定都市、姫路市などの中核市に次ぐ都市制度として新たに特例市が創設された。明石市は2002年(平成14年)4月1日に特例市となった。が、2014年(平成26年)の地方自治法の改正により、特例市制度が廃止され、中核市の指定要件が人口30万人以上から20万人以上に引き下げられ、特例市として指定されていた明石市は、2015年(平成27年)4月1日、施行時特例市となった。
現在、明石市は「中核市へ移譲される事務・権限を最大限活用した一層の市民サービスの向上」「30万都市に相応しい権限と責任を持ち、将来にわたって地域で自立したまちづくりを進める」ことを目的に、2018年(平成30年)4月1日の中核市移行を目指している。
明石市は、保育所や幼稚園などに通う第2子以降の保育料が、年齢制限や所得制限なく無料としている。また、子育て世帯の負担を軽減し、子どもの健全な育ちを支援するために実施している中学3年生までの子ども医療費完全無料化を継続している。経済的な理由から理想とする数の子どもを持たない夫婦が多いなか、経済的負担の大幅な軽減は、出生数の増加につながっている。
公開日:2020.01.06著:吉田 恒道