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住まいサーフィン編集部

分譲マンションのセキュリティ対策はどうなってるの?最新の防犯性の高いセキュリティシステムについても解説!

2023年10月31日

更新日最終更新日:

基本的に、マンションは一戸建てよりもセキュリティ対策がしっかりしていると言われています。分譲マンションでは具体的にどのような対策をしているのでしょうか。

今回の記事では、分譲マンションのセキュリティ対策について解説していきます。最新のセキュリティシステムもご紹介しますので、購入や買い替えを検討中の方はぜひご覧ください。

この記事の編集者

住まいサーフィン編集部

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1. 共同住宅への侵入手口は?

マンションのセキュリティ対策を見る前に、まずは侵入者はどのようにして住戸内へ入ってくるのか見ていきましょう。

警察庁の「住まいる防犯110番」によると、令和4年の侵入手口と侵入口1~3位は以下のようになっています。

侵入手口

  1位 2位 3位
共同住宅(3階建以下) 無締り ガラス破り 合かぎ
共同住宅(4階建以上) 無締り 合かぎ ガラス破り

侵入口

  1位 2位 3位
共同住宅(3階建以下) 表出入口 非常口
共同住宅(4階建以上) 表出入口 非常口

侵入手口の1位は、3階建以下と4階建以上どちらも「無締り」でした。
侵入手口の半分近くが無締りなので、日頃から玄関や窓を確実に施錠するようにしましょう。

また、3階以下の場合は「ガラス破り」が侵入手口の2位でした。
侵入口の1位は窓なので、低層階の場合は窓への防犯対策が特に重要であることが分かります。

4階以上の場合は、侵入手口の2位が「合いかぎ」です。
郵便受けなどに鍵を置いて出かける習慣がある人もいるようですが、万が一他人に知られてしまった場合はかなりのリスクがあります。
必ず鍵は持ち歩くようにしましょう。

今回の記事ではセキュリティ対策をご紹介しますが、どんなに対策されたマンションでも、住戸の玄関や窓が施錠されてなければ侵入されることはあります。
安心安全な生活を送るために、普段から防犯意識を持つことが何よりも大切です。

2. 基本的なセキュリティ対策

それではマンションの基本的なセキュリティ対策を見ていきましょう。

以下については、分譲マンションだけでなく賃貸マンション・アパートにも備え付けられているところがあります。

  • ● オートロック
  • ● 防犯カメラ
  • ● 複製やピッキングされにくい鍵

オートロック

オートロックとは扉が閉まると自動で施錠されるシステムで、エントランス部分がオートロックになっているマンションは多いです。
来訪者はインターホンで目的の部屋を呼び出して解錠してもらいます。

入居者のオートロック解錠方法は主に以下の5種類です。

  • ● 住戸玄関の鍵(差し込み型)
  • ● カードキー
  • ● 暗証番号
  • ● 非接触型の鍵
  • ● 生体認証

一番多いのは、住戸玄関と同じ鍵を差し込んで開けるタイプです。
鍵やカードキーをかざしたり暗証番号を入力したりするタイプもあります。

マンションによっては、専用の鍵をカバンやポケットに入れていれば自動解錠される非接触型や、指紋や顔などの生体認証を取り入れています。

ただし、オートロックだから必ず不審者はマンション内に入れないというわけではないです。
入居者や来訪者が入る際に、一緒に入ってくることがあります。
オートロックのマンションでも、住戸の玄関をしっかり施錠をしましょう。

防犯カメラ

防犯カメラを設置することは、不審者だけでなくゴミの不法投棄や車上荒らしなども防止する効果があります。
何かトラブルがあったときにも、カメラに映る範囲であれば証拠が残ります。

防犯カメラの設置場所はマンションによって異なりますが、以下の場所に設置されていることが多いです。

  • ● エントランス
  • ● エレベーター
  • ● ゴミ置き場
  • ● 駐車場や駐輪場
  • ● 廊下などの共用部分

防犯カメラの設置については、プライバシーを考慮する必要があります。
そのため、例えば住戸の玄関前など共用部分が映る場所に勝手に設置することはできません。
共用部分の防犯カメラを増やしたいなどの要望がある場合は、管理組合に相談しましょう。

複製やピッキングされにくい鍵

住戸玄関の鍵については、「ディンプルキー」という表面にくぼみがあるタイプを採用しているところが多いです。
複製が難しく、差し込む部分の構造も複雑なためピッキングされにくいのが特徴です。

また、約1000億通りのキーパターンがある「PRキー(プログレッシブシリンダーキー)」というものもあります。
複製やピッキングが困難で、堅い部品を使用しているのでドリルによる穴あけにも抵抗できます。

3. 分譲マンションのさまざまなセキュリティシステム

基本的なセキュリティ対策をご紹介しましたが、分譲マンションはその他にも多様なセキュリティシステムがあります。
その内容はマンションによってさまざまです。

セキュリティシステムは、その性質上、後から自分で追加・設置することができないものが多いです。
防犯性が高いマンションに住みたいという方は、検討時に希望のセキュリティ対策がされているか確認しましょう。

分譲マンションの対策

すべての分譲マンションに備え付けられているわけではありませんが、比較的よく見られるセキュリティ対策をご紹介します。

多重のセキュリティシステム(トリプルセキュリティ)

エントランスがオートロックになっているだけでなく、エレベーターホールにも専用の鍵がないと入ることができないシステムです。
専用カードをかざすタイプや、鍵を持っているだけで自動開錠するハンズフリータイプがあり、荷物が多いときに便利です。
また、エレベーターが自身の居住階と共用階以外には停まらないように設計されていることもあります。

玄関前インターホンにもカメラモニター付き

エントランスだけでなく、玄関前インターホンについてもカメラモニターで確認することができます。
録画・録音する機能や、留守時には自動録画される機能がついていることもあります。
新築マンションのオプションで追加できることもあるようです。

ダブルロック

ダブルロックの玄関ドアは、上下の二箇所を施錠することが可能です。
不正に解錠しようとしても時間がかかるため、侵入の防止に役立ちます。

二重サッシや合わせガラス

住戸の開口部を二重サッシ(窓)や合わせガラスにすることで、防音のみならず防犯効果も期待できます。
合わせガラスの場合、ガラスの間に特殊な中間膜を挟むことでガラス破りを防止します。
特に低層階に住む人は、二重サッシや合わせガラスだと安心です。

防犯センサー

玄関ドアやバルコニーに面する一部の窓などに防犯センサーが設置されています。
外出時に防犯設定をしておくと、誰かが侵入した際はセンサーが反応して警報が鳴ります。
同時に、警備会社や管理センターにも通報されます。

24時間管理人や警備員、コンシェルジュが常駐

24時間常にマンション内に管理人または警備員がいて、管理をしています。
昼間は管理人が勤務して清掃や点検の立ち合いを行い、夜間は警備員がいることが多いです。
いつでも人がいるので、安心して生活が送ることができますし、緊急時にもすぐに対応してもらえます。
ただし、人件費等のコストがかかるので小・中規模マンションの場合は24時間常駐でないことも多いです。

また、マンションによっては受付にコンシェルジュが常駐しています。
コンシェルジュの仕事は来訪者の対応やタクシー・クリーニング等の手配などで、一見セキュリティには関係ないようにも思えます。
しかし、常時受付に人がいるというのは侵入の抑止力になります。

セコムやALSOKなどのホームセキュリティシステム

非常ボタンやガス漏れ等が検知されると、24時間いつでも警備員が駆け付けます。
規定に従って事前に警備会社に鍵を預けているので、専有部分で何か異常が発生した場合でも迅速に対応してもらえます。

4. 最新のマンションセキュリティ

分譲マンションにはいろいろなセキュリティシステムがありますが、これらは日々進化しています。
最後に、最新のセキュリティ対策を見ていきましょう。

スマートロック

スマートロックとは、スマートフォンのアプリや電子機器等を使用して施錠をするシステムのことです。
ドアが閉まれば自動で施錠されるオートロックタイプが多いので、鍵の閉め忘れもありません。
また、重い荷物を持っていてもスマートフォンがあれば簡単に解錠することができます。

2023年9月には、大手鍵メーカーの美和ロック株式会社からもスマートロックの販売が開始されました。この商品は最初から設置することも後付けすることもできるタイプで、電池式なのでドア交換や配線工事は不要です。
参考:新築マンションに!最初からでも、後からでも、設置可能なスマートロックが登場!

スマートロックは商品によっては個人で設置することもできます。
ただし、ドアの形状によっては対応していない商品もあるので注意してください。
なお、住戸玄関は「共用部分」に分類されます。
取り付けが可能かどうかは、管理組合に確認をしましょう。

住友不動産の一部物件では、共用施設をスマートフォンで予約・施錠できるシステムが導入されています。
今後もスマートフォンを使用した施錠システムは普及していくでしょう。
参考:住友不動産の新築分譲マンション、テレワーク対応をスマートロック

顔認証システム

基本対策「オートロック」でもご説明しましたが、鍵やカードではなく、指紋や顔などの生体認証による施錠解除も増えています。
指紋については手が乾燥しているときなど上手く認証されないことがありますが、顔についてはその心配はありません。
最近はマスクをしたままでも認証されるので、子どもを抱っこしていて手が塞がっているときも便利です。

他にも、子どもが帰宅したときはスマートフォンに通知が届くなど、生体認証ならではの便利な機能を備えたものもあります。

入居者だけでなく、両親などのゲストを事前にアプリで登録できるシステムも開発されています。
さらに、エントランスや住戸玄関だけでなく、宅配ボックスの受け取りを顔認証にするシステムもあります。

今後も顔認証技術の研究は進み、ますます便利になっていくでしょう。

参考:積水ハウス、分譲マンションに顔認証システム、解錠や施設予約、置き配などに活用

参考:不動産開発業の顔認証活用例

5.まとめ

今回の記事では、マンションのセキュリティ対策について解説しました。

マンションには多数のセキュリティシステムが備え付けられていますが、住戸によっては自分たちでさらに防犯対策をした方が良い場合もあります。
例えば1階などの低層階であれば、防犯フィルムで窓を強化することが考えられます。
自身の状況に合わせて万全なセキュリティ対策をしましょう。

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