神奈川県横浜市西区の特徴を知る
神奈川県「横浜市西区」の特徴 ― ニッポンの自治体 ―
横浜18区で一番小さな西区は、市内でもっとも活気溢れるコンパクトシティ
横浜市西区は、江戸時代までは半農半漁の村だったが、幕末に岡野新田や平沼新田などの開発が進み、開港時には横浜道が通り、神奈川奉行所が置かれた。
明治期の日本初の鉄道の開通や埋立地への大工場の進出で発展した。関東大震災後の1928年(昭和3年)に現在地に移設となった横浜駅は、鉄道交通の要衝である。
神奈川県・横浜市西区のマンション
2018年、横浜の顔のひとつといえる街、神奈川県・横浜市西区で販売された新築マンションは960戸。同区で販売した新築マンション相場価格は5026万円~8494万円だった。同区内の中古マンション相場価格は2940万円~8680万円だった。
横浜市西区の2019年1月現在の人口は、10万1770人。総世帯数は5万6639世帯。同区のホームページによれば、横浜市全体の人口は2019年(平成31年)にピークを迎えると推計しているが、西区の人口は、その後も増加し続けることが予想されるとしている。
横浜市でもっとも小さな区は、下町情緒と斬新な新都心のふたつの顔が
西区は横浜市中央に位置し、面積は6.98平方キロメートルと、市内でもっとも小さい。2番目の南区と比べても半分の面積しかないコンパクトな行政区だ。ただ、面積、人口とも18区中もっとも小規模だが、横浜 開港以来の歴史を伝える野毛山・掃部山地域や、浅間町・平沼・藤棚町など下町情緒を残した「既成市街地地域」と、横浜駅周辺地区や「みなとみらい21地区」などの「新都心部」が共存した区でもある。横浜駅周辺地区やみなとみらい21地区に県下で随一、首都圏でも有数の商業・業務地域が集積している。みなとみらい21地区では、企業誘致や大規模高層マンションの建設が進んでいる。同地区の住居用マンション建設は、みなとみらい4丁目と5丁目に集中している。
1944年(昭和19年)4月1日に横浜市中区の一部を分割して新設。中区の西側に当たるため、西区と名付けられた。帷子川の堆積による沖積層からなる中央の低地と、それをはさむ南北の丘陵地からなる。
造船所跡地「みなとみらい21地区」の再開発は現在進行中
日本初の鉄道が東京・新橋から横浜まで開通したのは1872年(明治5年)。当時の横浜駅は、現在の桜木町駅(中区に位置する/桜木町1~3丁目は中区、4~7丁目は西区)だった。その後、西区の表情はめまぐるしく変化し、関東大震災、横浜の空襲、工業や商業の発展など、それぞれの歴史を持つ街と新しい街が共存する街区へと変身を遂げる。
なかでも1980年代のバブル期に計画された、元三菱重工業造船所跡地の「みなとみらい21地区」開発は現在も進行中で、三菱地所によるオフィスビル「横浜ランドマークタワー」、国際展示会議場「パシフィコ横浜」、クイーンズスクエア、赤レンガ倉庫街など、いまや横浜を代表する商業、観光における拠点地区となっている。日産自動車はカルロス・ゴーンCEOの号令一下、2009年8月に東京・銀座から「みなとみらい21地区」にそのグローバル本社を移転した。
また、ロイヤルパークホテルニッコー、パンパシフィックホテル横浜、ヨコハマグランドインターコンチネンタルなど世界的なホテルが建ち並び、コスモワールドやワーナーマイカルシネマといった娯楽施設が充実した、横浜市内最大のアミューズメントエリアとなっている。
JR東日本のほか、東急東横線、京急本線、相模鉄道本線、市営地下鉄ブルーライン、横浜高速鉄道(みなとみらい線)の各線が集中する横浜駅を抱え、陸上交通の中心だ。現在、横浜駅の1日の乗降客数は110万人を超える。
横浜駅周辺は、そごうなどの百貨店やルミネなどショッピングモールが集積する一大商業地である。現在でも駅ビルおよび駅周辺で「エキサイトよこはま22」と呼ぶ大規模再開発事業が進行している。
同エリア桜木町駅前にある救急医療センターは土・日・祝日・夜間を問わず、小児科を含む総合医療において、横浜市救命救急医療の中心的な存在だ。
公開日:2019.12.26著:吉田 恒道